日本情報科教育学会誌
Online ISSN : 2434-6845
Print ISSN : 2189-0668
11 巻, 1 号
選択された号の論文の5件中1~5を表示しています
論文
  • 後藤 孔, 藤中 透
    2018 年 11 巻 1 号 p. 15-22
    発行日: 2018年
    公開日: 2020/01/08
    ジャーナル フリー
    近年,音声認識や音声合成の技術を用いた製品が普及しているが,このような音声情報処理技術をプログラミング教育に活用することを提案する.たとえば,JavaScriptを用いた授業に音声認識技術を含めたり,Scratchを用いた授業に音声合成技術を含めたりすれば,生徒の興味や関心を高めるだけでなく,このような技術に積極的に関わる機会となる.本研究では,音声情報処理技術を活用するために必要となる技術的な準備を行い,具体的な利用方法を例示する.さらに,ネットワーク経由で計測や制御を行う教材に音声情報技術を組み合わせることも検討し,その際に必要となるサーバ機能にも言及する.これらの結果は,プログラミング教育を担当する教員が音声情報処理技術を授業で手軽に利用することを可能とし,教員ごとの事情に応じた独自の教材開発を支援することにもつながる.
資料
  • ‐モデル化の事象の捉え方の違いに着目した授業実践を通して‐
    古本 知大, 梅田 恭子
    2018 年 11 巻 1 号 p. 25-33
    発行日: 2018年
    公開日: 2020/01/08
    ジャーナル フリー
    新学習指導要領では,情報科特有の視点としてモデル化の手法を用いたり,情報技術の活用としてシミュレーションを実行したりできることが求められており,モデル化とシミュレーションがより一層重要になっている.本研究は「モデル化とシミュレーション」で,現行の教科書に準拠した授業の流れに,モデル化の事象の捉え方が大きく異なるマルチエージェント・シミュレーションを取り入れた授業実践を通して,その特徴を検証することを目的とする.その結果,モデル化のしやすさやシミュレーションの特徴の理解がみられた.また問題解決を行う際に,現実に近い視点から行うことができることがわかった.
  • 土肥 浩
    2018 年 11 巻 1 号 p. 35-40
    発行日: 2018年
    公開日: 2020/01/08
    ジャーナル フリー
    二足歩行ロボットは年齢や性別を問わず大変人気があり,情報教育の教材としても非常に興味深いテーマである.学習者の意欲が高まる一方で簡単に壊れることから,二足歩行ロボットの実機を扱うことはメリットでありデメリットでもあった.我々は物理シミュレータ開発環境V-REPを利用して,教育用に容易に扱える二足歩行ロボット・プラットフォームを新たに設計し実装した.物理シミュレーションにより,実機を用いることなく実機の動きを検証できる.これにより学習者は不注意でロボットを壊すという心配をすることなく,学校だけでなく家庭でも自分のペースで学習を続けることができるため,学習の自由度が高まる.実機とシミュレータは同等に扱うことができ,状況に応じて両者をいつでも自由に切り替えられる.教員側にとっても事前準備や事後のメンテナンスの負荷など,二足歩行ロボット導入に対するハードルを大幅に低減できることが期待される.
  • ‐「情報Ⅰ」へのスムースな移行に備えて‐
    中村 佐里, 波多野 和彦, 三尾 忠男
    2018 年 11 巻 1 号 p. 41-46
    発行日: 2018年
    公開日: 2020/01/08
    ジャーナル フリー
    高等学校学習指導要領の改訂に伴い,共通教科「情報」では,プログラミングの導入など,情報の科学的な理解に比重が置かれることとなった.「社会と情報」の履修率が高い現状を踏まえて,「情報I」への移行に備え,「社会と情報」にプログラミング学習を取り入れる試みを行った.授業前後のアンケートから,プログラミング学習は,取り組みやすい題材ではないことが明らかとなった.一方,課題をレベル別に分け,生徒自身に選択させることは,苦手意識の軽減につながる可能性のあることが示唆された.また,生徒自身のコンピュータに関わる基礎的な知識や操作の習得も必要であることも明らかとなった.
  • 春日井 優, 森本 康彦
    2018 年 11 巻 1 号 p. 47-52
    発行日: 2018年
    公開日: 2020/01/08
    ジャーナル フリー
    近年,人工知能の技術が急速に向上しており,次期学習指導要領においても「情報Ⅱ」でデータサイエンスが学習内容に含まれ,機械学習についても学習することになった.このような高度な内容が高等学校で学習内容として扱われることになり,授業を検討していく必要がある.
    本研究では,新たな学習内容について高等学校でどのように指導していくかを検討し,検討した内容について実際に授業を実践した.
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