選挙研究
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24 巻 , 2 号
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  • CNEP データの分析
    白崎 護
    2009 年 24 巻 2 号 p. 5-22
    発行日: 2009年
    公開日: 2017/02/06
    ジャーナル オープンアクセス
    1993年総選挙を対象とする本研究は,有権者の政治的な意識や行動に影響を与える対人接触とマスメディア接触に関しての計量分析である。政党のマスメディア対策が精緻化する今日,その端緒となった本選挙におけるマスメディアの役割を再確認する。同時に,ソーシャル・キャピタルの一環として近年注目が高まる対人環境の果たした役割を検証する。以上の目的に最も適合したデータは,対人接触とマスメディア接触に関する質問項目が豊富なCNEP(Cross-National Election Project)データであり,これを使用する。 各党に対する感情温度,および投票を従属変数とする回帰分析により得られた知見は以下の通りである。既成政党(自民党・社会党)に関しては,対人接触に一貫した影響を認めた。他方で新党(新生党・日本新党)に関しては,マスメディア視聴に一定の影響力を検出したが,対人接触の影響力をほとんど確認できなかった。
  • 朴 賛郁, 浅羽 祐樹
    2009 年 24 巻 2 号 p. 23-32
    発行日: 2009年
    公開日: 2017/02/06
    ジャーナル オープンアクセス
    様々な社会亀裂が政党を通じて選挙で表出された上で国民統合を実現することが政治の要請だとすると,韓国政治は最近,新しい局面を迎えている。第16代大統領選挙(2002年12月)において,従前の地域亀裂に加えて,世代や理念などの亀裂が顕著になり,西部地域・若年層・進歩派に主に支持された盧武鉉大統領は国民統合を国政課題に掲げた。本稿では,第17代大統領選挙(2007年12月)における有権者の候補者選択について,経済社会的な特性や理念的な性向に注目して明らかにし,韓国政治の変化と課題を展望する。  サーベイ調査に基づく分析の結果,地域・世代・理念などの社会亀裂は依然として有意な差をもたらしているものの,全般的に弱まり,李明博候補は国民から幅広い支持を得て当選したことが明らかになった。ただ,この変化は,盧武鉉大統領による国民統合の成果というよりもむしろ,格差問題が悪化する中で,雇用不安定層こそが李明博候補を支持したためである。李明博大統領は今,経済成長と格差問題の是正という相反するかもしれない2つの課題を同時に実現するという困難な国政課題に直面している。仮に前者が実現したとしても後者に繋がらなければ,今後,階級亀裂が現れるものと展望される。
  • Candidate Strengths, Campaign Issues, and Region-Centered Voting
    Byoung Kwon SOHN
    2009 年 24 巻 2 号 p. 33-50
    発行日: 2009年
    公開日: 2017/02/06
    ジャーナル オープンアクセス
    This article aims at comparing the 16th and 17th presidential elections in terms of the number of major competitive candidates, candidates' strengths, major campaign issues and the effect of region-centered voting. Among other things, both elections are commonly characterized by the major party's presidential candidates being selected via U.S. style primary, which had been first adopted in the 2002 presidential election. Rampantly strong region-centered voting pattern counts among continuities as well, while in 2002 the effect of region-centered voting appeared in a somewhat mitigated form. Contrasts, however, loom rather large between the two elections. First, while the 2002 election was a two-way election between NMDP and GNP, the 2007 election was a three-way election among DNP, GNP, and one competitive independent candidate. Second, strong anti-Americanism, relocation of Korean capital, and younger generation's activism counted among major issues and features in 2002, while in 2007 voters' anger at the incumbent president and their ardent hope for economic recovery were atop campaign issues. Third, strong as region-centered voting may be across the two elections, its effect was somewhat mitigated in the 2002 presidential election, because NMDP candidate Roh's hometown was in Pusan, where GNP had traditionally ruled as a regional hegemonic party. Lastly, in 2002 Roh was able to get elected partly due to his image as a reform-oriented, non-mainstream, anti-American stance politician. Besides, Roh's personality and policy posture particularly appealed to younger voters. On the other hand, Lee became a winner in 2007 by proposing himself to the public as a ready-made CEO-style candidate most competent to deliver Korea from economic hardships.
  • 湯淺 墾道
    2009 年 24 巻 2 号 p. 51-61
    発行日: 2009年
    公開日: 2017/02/06
    ジャーナル オープンアクセス
    選挙権の性質については憲法学界において論争が続いているが,被選挙権の性質についての議論は少ない。しかし近時,多選制限と関連して被選挙権は憲法上の権利ではないとする見解が明らかにされたことを契機に,あらためて被選挙権の性質が問われている。従来の通説では被選挙権は選挙によって議員その他に就き得るための資格,選挙人団によって選定されたときこれを承諾し公務員となりうる資格であるとされたが,昭和43年の大法廷判決などに触発され,被選挙権の憲法上の権利性を肯定する学説も増えている。被選挙権の憲法上の権利性を認めるとすれば,選挙権の中に含まれていると見るべきであり,選挙権の公務性(一定の公共的性質)から説明できる。
  • 新井 誠
    2009 年 24 巻 2 号 p. 62-73
    発行日: 2009年
    公開日: 2017/02/06
    ジャーナル オープンアクセス
    近年,野党が国会の参議院の多数派を形成したことで,いわゆる「直近の民意」論が示されたように,これまで日本では,衆参両院の憲法上の権限関係は非対等でありながら,衆参で類似の選挙制度が採用されるなど,両院の民主的対等性が所与のことのように考えられてきた。しかし,国会での両院関係そのものが党派間争いの主戦場となり,国会運営が停滞する場面が頻繁に見られる現在,各院の民主的正当性のバランスを再考することもあながち不要であるともいえまい。そのような点で,第二院の組織方法に間接選挙制を導入するなど,下院との非対称な選挙制度を採用するフランス元老院が注目される。しかし,フランス元老院の選挙制度にも問題があり,なかでも一定の政治勢力を固定化させる機能を有している点が特に問題でもある。こうした点を克服しつつ,日本でも現行憲法の下で,衆参両院が非対称となる選挙制度を構築する理論的可能性を探ることが必要である。
  • 岐阜県可児市電子投票選挙無効訴訟判例評釈
    柳瀬 昇
    2009 年 24 巻 2 号 p. 74-87
    発行日: 2009年
    公開日: 2017/02/06
    ジャーナル オープンアクセス
    2003年7月に行われた5例目の電子投票による選挙では,電子投票機の異常により 投票が中断するなどの大規模なトラブルが発生し,選挙人から行政不服申立てや選挙無効訴訟が提起されるに至った。名古屋高等裁判所は,2005年3月,投票機の異常によって選挙の結果に異動を及ぼすおそれがあったとして選挙を無効と判示し,最高裁判所も,その判断を支持した。 本稿では,この岐阜県可児市電子投票事件について,事件の概要,選挙人からの行政不服申立てとそれに対する市・県選管による判断および裁判所の判断を概観したうえで,電子投票を用いた選挙の手続の瑕疵をただす方途について検討しつつ,各機関による法的判断について評釈を行った。
  • 金星 直樹
    2009 年 24 巻 2 号 p. 88-96
    発行日: 2009年
    公開日: 2017/02/06
    ジャーナル オープンアクセス
    現在米国各州では,投票に際して身分証明書の提示を要求する法律を制定する傾向がある。本稿では,このような立法の背景を概観するとともに,この合憲性をめぐる最新の合衆国最高裁判決,クローフォード対マリオン郡(Crawford v. Marion County Election Board)の意見を分析する。
  • 東川 浩二
    2009 年 24 巻 2 号 p. 97-107
    発行日: 2009年
    公開日: 2017/02/06
    ジャーナル オープンアクセス
    我が国における選挙資金規制の問題は,いわゆる事務所費問題のように金銭の不正使用との関連で議論されることが多いが,合衆国では,選挙資金規正法は,政治活動の規模と質に直接影響を与えると考えられ,憲法が保障する表現の自由との調節をどのようにはかるかが問題とされてきた。この点について1976年の Buckley 判決で献金制限=合憲, 支出制限=違憲という定式を定めたが,規制が認められる範囲は徐々に拡大され,2003年のMcConnell判決では意見広告のための支出の制限も合憲とされるに至った。しかしながら2005年に2名の最高裁裁判官が交代すると,最高裁内部で判例変更をせまる意見が多数を占めるようになり,今や政治浄化よりも表現の自由を強化する方向の判決が相次いで出されるようになってきている。
  • 三船 毅
    2009 年 24 巻 2 号 p. 108-115
    発行日: 2009年
    公開日: 2017/03/31
    ジャーナル オープンアクセス
  • 2009 年 24 巻 2 号 p. 117-123
    発行日: 2009年
    公開日: 2017/02/06
    ジャーナル オープンアクセス
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