選挙研究
Online ISSN : 1884-0353
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23 巻
選択された号の論文の15件中1~15を表示しています
  • 竹中 治堅
    2008 年 23 巻 p. 5-19,212
    発行日: 2008/02/28
    公開日: 2011/05/20
    ジャーナル フリー
    本稿は, 戦後日本政治における首相と参議院の関係を分析している。より具体的には, 首相は, 日本の国会制度における法案審議時間の制約と日本の議院内閣制における参議院の独自性を踏まえた上で, 内閣提出法案の成立を確実にするためにさまざまな方策を用いて, 法案審議以前の段階で予め法案に対する支持を参議院の多数派から獲得してきたことを明らかにしている。これまでの参議院研究では, 参議院の審議過程で法案の内容や成立が左右されることがないため, 参議院には限られた影響力しかないというカーボンコピー論が通説的地位を占めてきた。しかし, 本稿はその分析を通じて, 参議院の審議過程で法案の内容や成立が左右されることが少ないのは, 首相の法案成立に向けた事前の努力の結果に過ぎず, 参議院は法案審議以前の政治過程で広範な影響力を及ぼしていることを明らかにしている。
  • 渡辺 容一郎
    2008 年 23 巻 p. 20-32,212
    発行日: 2008/02/28
    公開日: 2011/05/20
    ジャーナル フリー
    2005年総選挙でブレア労働党に三度敗北したイギリス保守党は, 2回目となるOMOV党首選挙を実施した。その結果, 議員歴4年 (当選2回) にすぎない党内若手モダナイザーのキャメロンが, ベテラン党内右派・トラディショナリストのデーヴィスに大差で勝利した。これは, 前回 (2001年) の党首選挙と比較してみると, 全く正反対ともいえる結果であった。そこで本稿は, イギリス保守党員の政治観に関する筆者独自の調査分析をも踏まえて, (1) キャメロンの勝因, (2) キャメロン選出の意義について検討した。彼の勝因は, 「党大会」演説と巧みなメディア戦略 (イメージ管理) によって「政権奪回可能な党首」の演出に成功した点, そして党内外の情勢変化に党員の多くが反応した点などに求めることができる。結果的にキャメロンは, イギリス保守党史上初めて「下院議員, 党員 (党大会), メディアの合作でつくられた党首」として位置づけられる。
  • 浅野 正彦
    2008 年 23 巻 p. 33-49,212
    発行日: 2008/02/28
    公開日: 2011/05/20
    ジャーナル フリー
    本論文は, 選挙学会誌の『選挙研究』と『選挙学会紀要』に掲載された論文を分類・分析することにより, 日本における選挙研究の動向を明らかにすることを目的にしている。研究対象に関しては『選挙研究』でも『紀要』でも, 国別でみると60%以上の論文が日本を研究対象にしていることがわかった。そのうち半数強の論文が重回帰分析など比較的高度な数理・計量度の手法を使っている。『選挙研究』に掲載された論文に比較的高度な数理・計量度の手法が使われた割合は, 1980年代から90年代そして2000年代と次第に増えており, 1986年発刊の『選挙研究』に掲載された論文の約39%, また2003年に発刊され始めた『選挙学会紀要』に掲載された論文の約49%が同様の手法を使っていることがわかった。
  • 加藤 秀治郎
    2008 年 23 巻 p. 50-56,213
    発行日: 2008/02/28
    公開日: 2011/05/20
    ジャーナル フリー
    わが国の戦後の選挙研究は, 1980年代までに戦前の文献中心の研究を脱して, 経験的研究を大きく発展させてきた。選挙学会は推進役として大きな役割を演じた。しかし, その後アメリカ政治学の圧倒的な影響下で, パターン化された調査研究が多くなる傾向が見られる。テーマ選択の重要性よりも, 成果をまとめる「効率性」が重視され, 日本政治の改革との関連性が乏しくなる傾向がある。軽視された問題の例は, (1) 衆議院の選挙制度改革の後の参議院選挙制度, (2) 衆議院と参議院の関係, (3) 地方選挙の在り方, (4) 地方での首長・議会の関係, などであり, 投票行動の量的分析のみが異様に増大している。K・ポパーの選挙制度論のような「漸進的社会工学」に沿う研究を, より強力に進めるべきではなかろうか。選挙研究における資源配分を再検討する必要がある。
  • 河村 和徳
    2008 年 23 巻 p. 57-65,213
    発行日: 2008/02/28
    公開日: 2011/05/20
    ジャーナル フリー
    2007年の統一地方選挙において, 民主党は, これまでの地方選挙の選挙戦略を大きく変更した。自民党との対決姿勢を地方選挙に持ち込んだのである。本稿は, 地方選挙における政党の選挙戦略に注目し, 2007年統一地方選挙までの地方選挙の構図について検討を行う。政党の選挙戦略に関する先行研究としては,既にSchlesingerのものがあり, 本稿では彼の議論を日本の二元代表制にあうように応用し使っている。2007年統一地方選挙における民主党の選挙戦略は, 一般の有権者から広く集票しようとする第四戦略と位置づけられ, また選挙戦術としてのローカル・マニフェストのあり方にも影響を与えるものになったといえる。ただし, 2007年統一地方選挙の結果については, 直近の参議院議員選挙を見据える必要があり, 「平成の大合併」による地方政界の再編にも留意し吟味する必要がある。
  • 名取 良太
    2008 年 23 巻 p. 66-81,213
    発行日: 2008/02/28
    公開日: 2011/05/20
    ジャーナル フリー
    本稿では, 2007年4月に実施された44道府県議選に, 異なるレベル・異なる時期に実施された選挙結果が及ぼした影響について, 市区町村レベルで集計されたデータを用いて検討する。
    米国におけるmidterm lossの議論にみられるように, 有権者は, ある選挙において異なる選挙に反応した行動を選択することがある。日本の投票行動研究においても, そうした戦略的行動が観察されてきた。そこで, 本稿では, 2007年の道府県議選における自民党得票率の変動が, 2005年衆院選の結果と知事の党派性によって説明されるという予測を立てた。OLS分析の結果, 2005年衆院選における自民党の勝利が, 2007年選挙における得票率の低下に影響を及ぼすことが明らかになった。しかし知事の党派性については, 予測とは逆に, 自民党推薦知事がいる地域ほど, 自民党が得票率を上昇させたことが明らかになった。
  • 森脇 俊雅
    2008 年 23 巻 p. 82-90,213
    発行日: 2008/02/28
    公開日: 2011/05/20
    ジャーナル フリー
    「平成の大合併」により自治体数は激減し, それに伴い議会数も大幅に減少するとともに議員数も削減された。合併は地方議会活動にも大きな影響を与えている。本論文は合併が地方議会や議員の活動にどのような影響を及ぼしたのかについての議員アンケート調査結果を分析したものである。まず,「平成の大合併」の先駆といわれる兵庫県多紀郡4町合併によって成立した篠山市議会議員に対して2000年4月に実施したアンケート調査結果の分析を行い, つづいて2006年11月に実施した近畿地方2府4県の31合併議会議員に対するアンケート調査結果の分析を行った。これらの調査結果から, 議員たちは合併自体については肯定的であるものの, 合併の評価については厳しい見方をしていること, 合併後の議会についての評価も低いことがわかった。
  • 桶田 敦
    2008 年 23 巻 p. 91-93
    発行日: 2008/02/28
    公開日: 2011/05/20
    ジャーナル フリー
  • 橋田 正城
    2008 年 23 巻 p. 94-96
    発行日: 2008/02/28
    公開日: 2011/05/20
    ジャーナル フリー
  • 山本 義之
    2008 年 23 巻 p. 97-100
    発行日: 2008/02/28
    公開日: 2011/05/20
    ジャーナル フリー
  • Chia-hung Tsai, Ching-hsin Yu, Chi Huang, Lu-huei Chen, Su-feng Cheng
    2008 年 23 巻 p. 101-111
    発行日: 2008/02/28
    公開日: 2011/05/20
    ジャーナル フリー
    One of the important features of the 2006 Taipei City mayoral election is that there were three likely candidates. Each of them represented one of the major parties. The conventional wisdom states that the electorate may vote for their second preferred candidate if their most favorite one is not likely to win. However, scholars have seldom empirically examined how individuals rank their alternatives or candidates. We consider people's voting intention as a preference ordering and manage to examine its determinants. We set up choice-specific variables, such as winner anticipation, partisanship, and candidate evaluations, and individual-specific variables, such as ethnic background and nation identity, to account for people's preference ordering. Appling conditional logit model to a pre-election poll, we find that people rank their preferences according to their evaluations on candidates in order. Voter's winner anticipation and party identification prevailed in our model but they affect the voter's choice in different ways.
  • Yuki ASABA
    2008 年 23 巻 p. 112-126
    発行日: 2008/02/28
    公開日: 2011/05/20
    ジャーナル フリー
    Korea is important not only for supplementing one of the important missing links in the studies on mixed-member system in general, the political consequences of its SMD plural tier on party system in particular, but also for deepening our understanding of linkage failure in Duverger's law between the district and national levels. In the previous studies with the twotier model, it is impossible to tell where linkage failure lies in. With the introduction of the three-tier model with the second tier “region” in-between, it is only possible to distinguish the intra-regional linkage failure from the inter-regional linkage failure. Korea is best fit with such a model because there are significant differences in the patterns of the combination of candidates' party labels in different regions even when there are similarities in the number of candidates and how strong they are. In that case, intra-regional linkage is high while inter-regional linkage is low, resulting in linkage failure when aggregated at the national level.
  • Nam Young Lee
    2008 年 23 巻 p. 127-135
    発行日: 2008/02/28
    公開日: 2011/05/20
    ジャーナル フリー
    The purpose of this paper is to compare the political culture of Korea and Japan with particular reference to how the cultural characteristics affect the stability of the two political systems. The two countries are similar in many respects, including the geographical location, the historical background, the language structure, and even the DNA structure. Culturally, they have the common cultural heritage of Confucianism and Buddhism. More importantly and more relevantly, the two countries share the same political experiences as both of them were under the U.S. military government right after the World War Two, and were forced to embrace the Western democratic political system. This external imposition of the Western liberal democracy upon the two countries, of course, has resulted in many difficulties for the two political systems. Both of them are still in the process of internalizing the liberal democratic values and reconciling them with their traditional values. This struggle is manifested by the fact that the two countries have been almost constantly engaged in the discussion of political reforms and Constitutional amendments. Yet there are some important differences in the way Korea and Japan have tackled this problem of internalizing the Western democracy. Korea has gone through a series of political upheaval, thus creating political instability frequently, while Japan has been able to maintain political stability in relative terms. The focus of this paper is to explain this cross-national difference in terms of the characteristics of the two countries' political culture. More specifically, the paper examines several cultural variables that are related to the democratic political process, such as satisfaction with political system, fairness of electoral process, responsiveness of political parties and legislators, necessity for political parties, support for political parties, and party identification. In general, Japanese voters score higher than Korean voters in these cultural traits. It can be inferred from this finding that these cultural differences are responsible, at least partially, for the relative stability of the Japanese political system visavis the Korean political system.
  • 三船 毅
    2008 年 23 巻 p. 136-157
    発行日: 2008/02/28
    公開日: 2011/05/20
    ジャーナル フリー
  • 2008 年 23 巻 p. 159-194
    発行日: 2008/02/28
    公開日: 2011/05/20
    ジャーナル フリー
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