2001年11月, 中部電力 (株) 浜岡原子力発電所1号機 (電気出力540 MWe, BWR 4) において, 余熱除去系蒸気凝縮系配管が破断する事故が発生した。本事象は, 事象の影響から見ると, 原子力発電所の安全系設備が的確に作動し, 発電所外部へ影響を与えるものではなかった。一方, その事象発生過程においては, 国内外原子力発電所において類例のない事象であったことから, 事故の再発防止対策を確実に実施するために原因を徹底して究明することに努めた。本稿では, 同種事故の再発防止の糧とすべく, 事故後約半年をかけて実施した現場調査や試験・解析等の調査の内容と結果について紹介することとする。