日本原子力学会誌ATOMOΣ
Online ISSN : 2433-7285
Print ISSN : 1882-2606
49 巻, 11-12 号
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私の研究から
  • 恩地 健雄
    2007 年 49 巻 11-12 号 p. 783-787
    発行日: 2007年
    公開日: 2019/04/16
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     沸騰水型軽水炉(BWR)のステンレス鋼製機器や配管で生じるひび割れは,金属の腐食が引き金になり発生すると考えられ,応力腐食割れ(SCC)と総称されてきた。これに対して私は「水環境で塑性変形の局部集中が起きることがひび割れを発生させる」との考えを日本原子力学会英文論文誌に発表し1),平成18年度論文賞を受賞した。簡単にいえば「応力腐食割れを誘発するのは腐食反応ではなく応力ひずみの局部集中である」という考え方である。ひび割れは今では原子炉機器に使用されているほとんどすべてのステンレス鋼やニッケル基合金に発生し,割れ形状,水環境,照射などの外部的因子の違いによりIGSCC,TGSCC,PWSCC,IASCCなどと呼称されているが,それらの機構は未解明である。しかし私は「応力ひずみの局部集中」が各種SCCに共通の本質的なSCC発生機構であると考えている。

     本稿では,これまでの私の研究からどのようにしてこの考え方に至ったのか,またこの考え方がなぜ混迷を深めるSCC機構の現状打開につながるのかを述べる。

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