2019年12月に開催された原子力環境整備促進・資金管理センター(以下,「原環センター」という。)の研究発表会において標題の観点から取りまとめて紹介された調査研究成果を2回に分けて報告する。本稿では第2回として,副題の性能評価の実施に向けた工学技術の役割を扱う。
原環センターでは資源エネルギー庁委託事業の一環として,地層処分事業における製造・施工技術に係る品質保証体系やモニタリング技術の整備に取り組んでいる。閉鎖後長期の安全性の確保が求められる地層処分施設を対象とした品質保証体系の構築という工学的な取組の具体化に向けて,相互に関連する品質保証,モニタリングならびに性能確認などの取組を,施設の最終閉鎖の判断に資する取組(セーフティケース開発におけるより確からしい性能評価の実施に資する取組)と位置付けて整理し,今後の研究開発の方向性について考察した1)。
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