クリーンエネルギーへの移行を順調に進めるための一翼を担う原子力発電。国際エネルギー機関(IEA)の「クリーンエネルギーの進展評価」報告書は,IEAが提唱する持続可能な開発シナリオのレベルに到達するためには,現状の原子力発電への取組状況は順調ではなく,今後新たな原子力発電設備容量が2040年までに毎年平均1,500万kW必要,と指摘する。IEAは,その実現に向けて,原子力政策の不確実性の低減や原子力発電が有する価値の認識向上,市場リスクの低減,新規建設を促す政府のリーダーシップ,そして国際協力の必要性を推奨している。
抄録全体を表示