日本原子力学会誌ATOMOΣ
Online ISSN : 2433-7285
Print ISSN : 1882-2606
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巻頭言
時論
Perspective
特集
  • JT-60SAの運転状況と研究計画
    芝間 祐介
    2026 年68 巻2 号 p. 72-76
    発行日: 2026年
    公開日: 2026/02/10
    解説誌・一般情報誌 認証あり

     JT-60SA装置は,日欧共同で実施する幅広いアプローチ活動のサテライト・トカマク計画,ならびにトカマク国内重点化装置計画の合同計画下で進めている,世界最大の超伝導コイルを用いたトカマク型核融合実験炉である。2021年に超伝導コイルに問題が発生したが,その修復や保護の強化を進め,2023年で初プラズマを得ると共に,プラズマ電流1.2 MAのダイバータプラズマを達成してプラズマ制御を実証した。次のプラズマ実験フェーズでは,プラズマの加熱機器を増強してプラズマ電流5.5 MAを目指す計画であり,現在,高熱負荷対向やプラズマ制御機器,ならびに計測機器の増強工事を進めている。

  • JT-60SAの構造・装置内環境条件
    林 孝夫
    2026 年68 巻2 号 p. 77-81
    発行日: 2026年
    公開日: 2026/02/10
    解説誌・一般情報誌 認証あり

     JT-60SAは超伝導コイルを用いたトカマク型核融合装置であり,長い放電時間(100秒)において,中性粒子入射装置をはじめとした最大41 MWの強力な加熱装置を有するため,大量の熱を処理するためのプラズマ対向壁が必要となる。また,プラズマ制御に必要な常伝導コイルおよび電磁気検出器,真空排気装置であるクライオポンプなどを真空容器内に設置する。これほど多種多様な機器を高精度に真空容器内に設置する大型の超電導トカマク装置はJT-60SAが最初であり,容器内機器の種類と条件はITERと類似するため,JT-60SAでの実績はITERの容器内機器の開発,製作および設置に寄与するものである。

  • プラズマ実験装置におけるプラズマ対向壁工学研究
    増崎 貴
    2026 年68 巻2 号 p. 82-86
    発行日: 2026年
    公開日: 2026/02/10
    解説誌・一般情報誌 認証あり

     トカマク型やヘリカル型など環状磁場閉じ込め型プラズマ実験装置で行われているプラズマ対向壁工学研究について紹介する。プラズマ対向壁の健全性に関してはミクロ・マクロの損傷や損耗・堆積など,安全性に関してはトリチウム蓄積やダストなど,そして新しい材料へのプラズマ照射などの研究が行われている。日欧共同実験の場となるJT-60SAでの研究を進めるための参考として,JETトカマク装置におけるITER-Like wall(ILW)実験で使用したプラズマ対向壁分析を大学,核融合研,QSTの国内研究者が欧州の研究者と共同で実施した例を紹介する。JT-60SAリサーチプランのなかでプラズマ対向壁工学研究がどのように計画されているか紹介し,今後の研究を展望する。

解説
  • 竹次 秀一, 大島 渉, 生野 健一郎
    2026 年68 巻2 号 p. 87-90
    発行日: 2026年
    公開日: 2026/02/10
    解説誌・一般情報誌 認証あり

     2025年5月,原子力規制委員会において,リスク情報活用(Risk Informed Decision Making:RIDM)に関する同委員会と電気事業者との実務レベルの技術的意見交換会が開始された。

     本意見交換会は,両者によるリスク情報活用を通じた原子力発電所の『安全性の効果的な向上』の実現を目的としており,安全性を効果的に向上できる具体的な活用対象を複数特定し,課題の抽出,対応方策等を議論するとともに,速やかに発電所へ実装していくこととしている。

     本意見交換会における議論と並行し,当社では,自主的な範囲においてリスク情報活用を推進しており,本稿では具体的な取組みについて紹介する。

解説-学会賞
連載講座
  • 第2回 ラジオリシス解析技術の現状
    山本 誠二, 高木 純一
    2026 年68 巻2 号 p. 96-100
    発行日: 2026年
    公開日: 2026/02/10
    解説誌・一般情報誌 認証あり

     BWRプラントでは,ステンレス鋼やニッケル基合金の応力腐食割れ(SCC)を環境面から抑制するため,水素注入技術(HWC)が適用されてきた。炉水に注入された水素は,水の放射線分解により生成する,酸化性物質である酸素や過酸化水素と反応することでこれらの濃度を下げ,炉内の腐食環境を緩和することができる。しかしその効果は,注入する水素量のみならず,プラントの炉型や場所によって異なるが,酸素や過酸化水素の濃度を直接測定することは難しい。1980年代以降,コンピュータシミュレーションを用いた水質評価が行われている。シミュレーションは放射線化学パラメータである,G値や反応速度定数,プラントパラメータである,炉内のガンマ線,中性子線の線量率や炉水流速などをインプットとし各放射線分解生成物の反応を計算することで炉内各所の放射線分解生成物濃度を求めることができる。本報告では,放射線分解生成物の濃度を評価するための技術(ラジオリシス解析技術)の概要と,解析に用いる各種インプットパラメータを紹介する。また,実機で測定された水質データとシミュレーション結果の比較を通じて,モデルの妥当性および今後の課題についても述べる。

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