日本食品保蔵科学会誌
Online ISSN : 2186-1277
Print ISSN : 1344-1213
ISSN-L : 1344-1213
25 巻, 4 号
選択された号の論文の6件中1~6を表示しています
  • 呉 明昌, 陳 啓宏, 陳 金樹
    1999 年25 巻4 号 p. 149-154
    発行日: 1999/08/30
    公開日: 2011/05/20
    ジャーナル フリー
    バンレイシ果実の貯蔵温度を16℃, 21℃および26℃に設定し, それに相対湿度を85-90%の範囲で貯蔵を行った。その適切な貯蔵および追熟条件を探るためであった。その結果いずれの貯蔵温度においても貯蔵期間が長くなるにつれ果実重が減少し, 果汁のPHは一時的に減少し, その後増加する傾向であった。貯蔵した果実は貯蔵温度にかかわらず, 果汁中のリンゴ酸およびクエン酸含有量が一時的に上昇し, その後減少するパターンを示した。追熟した果実は追熟温度にかかわらず, 追熟後に果実のアスコルビン酸含有量は減少する傾向を示した。しかし, 16℃において貯蔵した果実は12日間貯蔵してもTSSは10.5°Brixしか上昇しなかった。果汁中のブドウ糖, 果糖, ショ糖などが増加し, それとは逆にデンプン含有量が減少することから貯蔵温度が高いほど果肉のデンプンの糖化が早いことが推察された。
  • 津田 智美, 茶珍 和雄, 上田 悦範, 今堀 義洋
    1999 年25 巻4 号 p. 155-160
    発行日: 1999/08/30
    公開日: 2011/05/20
    ジャーナル フリー
    低温 (8℃) 貯蔵中の密封包装内の二酸化炭素濃度は1.5-2.2%, 酸素濃度は16-15%で推移し, 密封区の果実内の二酸化炭素濃度は, 有孔および無包装区よりも高いレベルで推移した。低温によりマンゴー果実の二酸化炭素排出は抑制された。
    低温 (8℃) 貯蔵中の果皮色は包装の有無にかかわらず果皮色が緑色を保持し, 果皮の緑色残存は低温の影響を受けた。低温 (8℃) 貯蔵後, 包装解除後20℃に昇温後, すべての果実の果皮色が黄色を示し, 外観的に適熟に達した。ハンターa値も低温 (8℃) 貯蔵中にはほとんど変化しなかったが包装解除昇温後に増加した。
    低温 (8℃) 貯蔵中のアセトアルデヒド含量は無包装および有孔区において増加し, 密封区では変化がみられなかったが包装解除昇温後, 密封区の果実に最も多かった。一方, 果肉中のエチルアルコール含量は低温 (8℃) 貯蔵の密封包装区において最も多かったが包装解除昇温後, その含量は減少を示した。包装解除昇温後の果皮色が同等のPCI-6であっても, 果実内の追熟程度が低温 (8℃) で密封することにより異なった。
    低温 (8℃) 貯蔵中にすべての区でスクロースおよびフルクトースが増加し, グルコースは減少を示した。包装解除昇温後4日 (実験開始時から貯蔵11日) にすべての果実が適熟を示すPCI-6になったときの全糖含量は無包装区において最も多く, 密封包装区に最も少なかった。低温貯蔵中の包装は昇温後のスクロース含量の増加の抑制に影響を及ぼした。
    低温 (8℃) 貯蔵7日で有孔および密封区のクエン酸含量が無包装区と比べてより急激に減少した。包装解除昇温後のクエン酸含量は密封区に最も多く残存し, 密封包装は包装解除昇温後も有機酸含量の減少の抑制に影響を及ぼした。
    包装の有無にかかわらず, 低温 (8℃) に置く間は果皮色は進行せず, 低温障害なしに包装解除昇温後は外観的に成熟した。果皮色がPCI-4の'Carabao'マンゴー果実に8℃下で有孔包装が適用でき, 低温 (8℃) 貯蔵後の包装解除昇温後の果実の品質保持に有効に作用したと考えられた。
  • 内野 昌孝, 内村 泰, 駒形 和男
    1999 年25 巻4 号 p. 161-167
    発行日: 1999/08/30
    公開日: 2011/05/20
    ジャーナル フリー
    さまざまな種類の細菌を純水中で低温・常温両条件下で保存し, 保存前後の菌数を測定することで微生物の水中での生残性を確認した。
    乳酸菌や納豆菌を含む10属30種, 44株を用いて保存1年後に菌数を計測した。生残菌数については, ほとんどの菌株で102~104のオーダーで減少はみられるものの, 死滅せず生残が確認された。さらに, 微生物の種類により, 生残しやすい温度領域のあることが明らかとなった。以上のことから, 腐敗菌のみならず多くの菌株が食品保蔵中で不活性化した状態で存在できることが明らかとなった。食品中で各種の細菌が常在していることから保存の長期化が進む今日, 細菌の存在と殺菌等を考慮しなければならないと考える。
  • 永井 耕介, 田畑 広之進, 有福 一郎, 小河 拓也, 廣田 智子, 福嶋 昭, 井上 喜正
    1999 年25 巻4 号 p. 169-173
    発行日: 1999/08/30
    公開日: 2011/05/20
    ジャーナル フリー
    粘性が高く,生菌数の少ないヤマノイモ調味品を開発するために,高圧処理とアリルイソチオシアネートの添加がヤマノイモ調味品の品質に及ぼす影響を検討した。
    1.80℃以上の温湯処理は,ヤマノイモの粘性を著しく低下させた。粘性が低下しない温度帯では生菌数は減少しなかった。
    2.AITの添加量に比例して生菌数の減少効果が高くなった。生菌数の減少効果はAIT 0.005 me/100gで認められた。0.02謡/1009以下のAIT添加では色調変化はほとんどみられなかった。
    3.高圧処理条件は400MPaよりも700MPaの方が生菌数の減少効果は大きかった。さらに,高圧処理とAIT添加を組み合わせることにより生菌数の減少効果は一層高まった。
    4.高圧処理による粘性の変化はほとんどみられなかったが,700MPa、50℃処理でヤマノイモ調味品の粘性低下がみられた。色調のb値(黄色度)の変化は700MPa処理でみられた。700MPa、20℃または700MPa、50℃でb値は若干低下した。
  • 山内 直樹
    1999 年25 巻4 号 p. 175-184
    発行日: 1999/08/30
    公開日: 2011/05/20
    ジャーナル フリー
  • 大和 弥寿
    1999 年25 巻4 号 p. 185-187
    発行日: 1999/08/30
    公開日: 2011/05/20
    ジャーナル フリー
feedback
Top