日本食品保蔵科学会誌
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30 巻, 6 号
選択された号の論文の7件中1~7を表示しています
  • 古庄 律, 任 良〓, 野口 有希, 安原 義, 天野 良英, 片岡 榮子
    2004 年 30 巻 6 号 p. 271-276
    発行日: 2004/11/30
    公開日: 2011/05/20
    ジャーナル フリー
    本研究では, 糖代謝および脂質代謝に及ぼす桑葉投与の影響について調べるために, I型あるいはII型糖尿病モデルラットを用いて以下の二つの実験を行った。実験I : GKラットを用いて桑葉の効果を評価した。1%桑葉添加食 (MS) 群は, 糖尿病対照 (DM) 群に比べ食後血糖値は低く推移した。解剖後のMS群の血中グルコース濃度はDM群に比べて低値となる傾向を示した。また, MS群の血清中の総コレステロールとTBARSはDM群よりも有意に低下した。実験II : ストレプトゾトシン (STZ) で誘導した糖尿病ラットを用いて桑葉食の効果を評価した。5%桑葉添加食 (ML) 群の血清中グルコース濃度, 総コレステロールはSTZ群よりも低値を示した。また, ML群の血清, 肝臓, すい臓および腎臓中のTBARS値もSTZ群のそれらよりも低値を示した。さらに, ML群の脾臓中CD4-T細胞/CD8-T細胞比はSTZ群より有意に3倍大きく, CD4-T細胞の発現が上昇していることを認めた。これらの結果は, 桑葉添加食はI型およびII型糖尿病ラットの糖代謝および脂質代謝を改善し, 生体酸化の抑制による細胞性免疫機能の上昇に関与することを示唆するものである。
  • 阿部 一博, 阿知波 信夫, 安藤 愛, 島 昭二, 草刈 眞一
    2004 年 30 巻 6 号 p. 277-280
    発行日: 2004/11/30
    公開日: 2011/05/20
    ジャーナル フリー
    農薬の使用に関する栽培条件 (普通栽培物, 減農薬栽培物, 有機農産物) や品種 (西洋種, 東洋種) あるいは流通条件 (市販品, 収穫直後) が異なるニンジンの組織別の微生物数を明らかにした。
    すべてのニンジンの微生物数は, 皮層部>師部>形成層部≧木部であった。皮層部と形成層部ならびに木部の微生物数は, 栽培期間中に農薬を使用しない有機農産物で最も多く, 普通栽培物が最も少なかった。4組織の微生物数の品種間の差は小さかった。市販品の4組織の微生物数は, 収穫直後のニンジンより各組織共に多かった。
  • 阿部 一博, 阿知波 信夫, 伊藤 元裕, 島 昭二, 草刈 眞一
    2004 年 30 巻 6 号 p. 281-288
    発行日: 2004/11/30
    公開日: 2011/05/20
    ジャーナル フリー
    希薄な食塩水を電気分解したときに陰極側から得られる強アルカリ性電解水にはNaが多量に含まれており, 養液栽培の培養液の原水に使用した場合には, 品質に関与する化学成分の含量が蓄積される可能性が考えられたので, 10倍と3倍の希釈液あるいは強アルカリ性電解水そのままを養液栽培の原水として使用し, 収穫量と化学成分含量に及ぼす影響について調査した。
    養液栽培の培養液の原水として10倍希釈液を使用した場合には, 対照区より収穫量 (葉身重, 葉柄重, 根部重) と乾物重が多くなり, 化学成分含量 (無機成分, クロロフィル, フェノール物質, 遊離アミノ酸) もほぼ同じであったことから, 強アルカリ性電解水を10倍に希釈して培養液に使用した場合には, 生育促進や収穫量の増加に効果があることが明らかとなった。
    しかし, 希釈濃度が3倍あるいは強アルカリ性電解水そのものを培養液に原水にした場合には, 生育が阻害されて収穫量が減少し, クロロフィル含量と遊離アミノ酸も減少した。また, 希釈濃度が3倍以上の場合には, PとKの含量が減少したが, CaとMgの含量が多くなった。
  • 弘中 和憲, 石橋 憲一, 小疇 浩, 安井 謙介, 松田 清明, 佐藤 禎稔, 森 元幸, 津田 昌吾, 高田 明子
    2004 年 30 巻 6 号 p. 289-293
    発行日: 2004/11/30
    公開日: 2011/05/20
    ジャーナル フリー
    ジャガイモの化学および物理特性と内部損傷 (黒斑) 感受性との関係を検討した。その結果, 内部損傷抵抗性のジャガイモはポリフェノール含量とポリフェノールオキシダーゼ活性が低く, 内部組織および表皮の強度は大きかった。表皮強度と内部損傷との間には, 1%水準で有意な相関がみられ, プランジャーを用いた表皮強度の測定は, 測定が容易であることから, 内部損傷抵抗性を有するジャガイモの品種選抜に有効な手段であると考えられた。
  • 弘中 和憲, 石橋 憲一, 小疇 浩, 梅崎 一喜, 森 元幸, 津田 昌吾, 高田 明子
    2004 年 30 巻 6 号 p. 295-299
    発行日: 2004/11/30
    公開日: 2011/05/20
    ジャーナル フリー
    農林1号, トヨシロ, 北海76号および北海82号の4品種の加工用ジャガイモを用いて5および12℃で貯蔵実験を行い, インベルターゼ活性と還元糖含量との関係を検討した。その結果, 5℃貯蔵加工用ジャガイモのインベルターゼ活性は還元糖含量との間に1%水準で有意な相関を有し, 還元糖増加の66%をインベルターゼ活性の増加で説明できることがわかり, インベルターゼは低温貯蔵加工用ジャガイモの還元糖増加の主要な酵素の一つであることが提示された。
  • 須賀 哲也
    2004 年 30 巻 6 号 p. 301-310
    発行日: 2004/11/30
    公開日: 2011/08/17
    ジャーナル フリー
  • 大和 弥寿
    2004 年 30 巻 6 号 p. 311-313
    発行日: 2004/11/30
    公開日: 2011/05/20
    ジャーナル フリー
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