本報告は, 収穫後のキュウリ果実の硬度と色の関連において20日間13℃と25℃で貯蔵された果実の品質の変化を理解するため, インベルターゼとショ糖合成酵素 (SS), ショ糖リン酸合成酵素 (SPS) 活性の収穫後の変化について検討した。
貯蔵された果実の可溶性と細胞壁結合性インベルターゼ活性は, 貯蔵4-16日まで25℃のものは13℃で貯蔵されたものよりも有意に高かった。キュウリの酸性インベルターゼ活性は, 25℃貯蔵開始8日でSS活性の30-35倍高かった。25℃貯蔵された果実のSSとSPSは, 8日の活性がもっとも高かった。
以上の結果より, キュウリ果実における13℃の低温貯蔵が, 可溶性および細胞壁結合性の両画分のインベルターゼ活性を抑制するため, ショ糖の分解を抑制するのに効果的であることが示唆された。13℃での低温貯蔵は, 果実に対して低温障害を起こさず, 果実のショ糖含量および色や硬度の保持に効果的であることが認められた。
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