食品と低温
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10 巻, 1 号
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  • 青木 宏
    1984 年 10 巻 1 号 p. 1
    発行日: 1984/03/10
    公開日: 2011/05/20
    ジャーナル フリー
  • 田中 康夫
    1984 年 10 巻 1 号 p. 2-8
    発行日: 1984/03/10
    公開日: 2011/05/20
    ジャーナル フリー
  • 福谷 敬三, 福本 治次
    1984 年 10 巻 1 号 p. 9-14
    発行日: 1984/03/10
    公開日: 2011/05/20
    ジャーナル フリー
    (1) 温州ミカン濃縮果汁を-20℃に貯蔵し, 微生物数の変化を調べた。3カ月後には1/7前後に, 6カ月後には1/11前後に, 12カ月後には1/20に減少した。
    (2) 10°Bx~60°Bxの温州ミカン果汁を, -5℃, 0℃, 5℃および10℃に20日間貯蔵し, この間の微生物数の変化を調べた, -5℃区では, いずれの糖濃度においてもほとんど変動がみられなかった。0℃区では, 低い糖濃度の果汁は, 貯蔵日数が長くなるとわずかに増加する傾向がみられた。5℃および10℃区では, 40°Bx以下の果汁で微生物数の著しい増加がみられた。50°Bx以上の果汁では, ほとんど変動はみられなかった。
    (3) 夏ミカン果汁, 夏ミカン濃縮果汁, レモン濃縮果汁およびリンゴ濃縮果汁を-5℃, 0℃, 5℃および10℃に貯蔵し, この間の微生物数の変化を調べた。-5℃および0℃区のレモン濃縮果汁では減少した。0℃区の夏ミカン果汁では, 貯蔵日数が長くなると増加する傾向がみられた。5℃および10℃区では, 11°Bxおよび45°Bxの夏ミカン果汁において著しい増加がみられた。
    (4) 屋外保冷タンクに殺菌した温州ミカン濃縮果汁を入れ, 0℃で18カ月間貯蔵した。貯蔵日数の増加に伴い褐変の進行がみられ, 微生物数はわずかながら増加した。しかし, 商品としての品質は保持されていた。
  • (第5報) シイタケの収穫時季が遊離アミノ酸, ヌクレオチッドおよび核酸含量, ならびに核酸分解系酵素およびプロテアーゼ活性に及ぼす影響
    南出 隆久, 岩田 隆
    1984 年 10 巻 1 号 p. 15-19
    発行日: 1984/03/10
    公開日: 2011/05/20
    ジャーナル フリー
    ほぼ同じ条件で栽培されたシイタケを5月, 8月, 11月, 1月にそれぞれ収穫適期で採取し, 収穫時季による呈味成分, とくに遊離アミノ酸およびヌクレオチッド含量, ならびにRNAおよびDNA含量の相違について調べるとともに, これら成分の生成・分解に関与するプロテアーゼ, RNase, DNase, PMase, PDase活性についても検討した。
    (1) シイタケの遊離アミノ酸は, グルタミン酸, グルタミン, アスパラギン酸, アルギニン, オルニチンが主なものであり, 総遊離アミノ酸ならびに主要アミノ酸は, 11刀, 1月収穫のものに多く含まれていた。
    (2) 生のシイタケの5'-ヌクレオチッド中には, 干シイタケの主な旨味成分とされる5'-GMPはほとんど検出されなかった。他の5'-ヌクレオチッドやヌクレオチッドの前駆体であるRNA, DNA含量は1月収穫のシイタケに多く含有されていた。
    (3) プロテアーゼ, RNaseおよびDNaseは11月収穫のものが強い活性を示した。PDaseおよびPMase活性は収穫時季による差異は明らかでなかった。
  • (第3報) 各種タン白質添加ドウの冷凍処理による製パン性への影響について
    山本 淳, 西岡 ゆかり
    1984 年 10 巻 1 号 p. 20-27
    発行日: 1984/03/10
    公開日: 2011/05/20
    ジャーナル フリー
    以上を総括して要約すると
    (1) 大豆タン白質の製パン機能の付与に顕著な効果を示した加塩擂潰ゲル添加ドウの凍結保蔵が他のタン白質で何のように影響するかを検する目的で, 乳, 魚肉, 卵の夫々を分別して得た各タン白質について験した。なお, 小麦グルテンのみは常法に従って調製したドウの凍結保蔵を行った。
    (2) 小麦グルテンは凍結保蔵によって, 明らかに製パン性の向上が認められ, 混捏ドウを-30℃, 14日間保蔵したもので顕著であった。
    (3) 乳タン白質には製パン性を認められなかったが, 小麦グルテンの製パン性を阻害することもなかった。また, 未加熱脱脂粉乳より調製した未加熱乳タン白質, 市販のスキムミルクより得た加熱乳タン白質共に, ドウ調製に先立って行った加塩擂潰が明らかに機能低下を来す結果となり, 大豆タン白質と異る挙動を示して, 本研究の今後に重要な示唆を与える結果となった。
    (4) 特A級のスケソー冷凍摺身をWhole Protein, 塩溶性によって分別したActomysin, Residual Proteinの3区分に分ち, 各々について製パン性を験した結果, Whole Proteinが顕著な製パン阻害を示したが, 他の2区分の製パン挙動より推して, Whole Protein区分に残存する約10%の水溶性タン白質が強く影響したものと推定した。
    (5) 小麦グルテンを全く加えることなく, 塩溶性タン白質Actomyosin区分15%, パン用小麦粉30%, 米粉55%より成るパンを焼成した結果, 明らかなスポンジドウの形成と, 焼成によるスポンジネットの熱固定ができることを知り, 小麦グルテン代替タン白質の検索に重要な示唆を与える結果となった。
    (6) 全卵を分割, 透析, 凍結乾燥して得た卵白, 卵黄は共に優れた製パン性を示した。しかし, 卵白では添加ドウの凍結保蔵が製パン機能を低下させる結果となったが, 卵黄では反対に僅かながら同機能を向上する結果となり, 構成タン白質の構造要素と併せて, 共存成分が重要な要素となっていることが示唆された。
    (7) これらの結果を総括して, 大豆タン白質では顕著な効果が認められた, 加塩擂潰グル添加ドウの凍結保蔵が, 総てのタン白質について有効なものではなく, 却て逆に働く場合があることを知ると共に, 相補的なタン白質の組合わせが, 今後の研究に重要な要素となることが示唆された。
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