食品と低温
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12 巻, 1 号
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  • 中村 怜之輔
    1986 年 12 巻 1 号 p. 1
    発行日: 1986/02/20
    公開日: 2011/05/20
    ジャーナル フリー
  • 匂坂 勝之助
    1986 年 12 巻 1 号 p. 3-15
    発行日: 1986/02/20
    公開日: 2011/05/20
    ジャーナル フリー
  • 後藤 昌弘, 南出 隆久, 岩田 隆
    1986 年 12 巻 1 号 p. 17-24
    発行日: 1986/02/20
    公開日: 2011/05/20
    ジャーナル フリー
    ウメ果実の収穫熟度および品種による低温障害感受性並びに低温ショック効果の差異を調査した。
    1.ウメ果実'花香実'を早期および後期 (緑色) に収穫し, 低温障害発生率を調べたところ, 早期収穫果で非常に高かったが, 後期収穫果では障害が全くみられなかった!さらに, '養青'・'南高'・'玉英'・'古城'の4品種について, 早期および標準期収穫果を用いて同様の調査をしたが, '花香実'のように収穫期による明確な差異はなかった。この4品種に低温ショック処理 (氷水2時間浸漬) を施し, 6℃に貯蔵したところ, 無処理に比べ障害発生が抑えられ, その効果は早期収穫で大きい傾向があった。
    2.'鶯宿'果実 (大阪府産) を早期, 標準期, 後期に収穫し, 低温障害発生率を調べた。その結果, 早期収穫で最も大きく, 次いで標準期収穫であり, 後期収穫では障害が発生しなかった。これら果実に低温ショック処理を施し, 6℃貯蔵したところ, いずれも障害を抑えていたが, その効果は早期収穫で顕著であり, 障害発生は無処理果の半分以下に抑えられた。また, 後期収穫果でも, 無処理果では6℃貯蔵中に軟化および黄化が起こったのに対し, 処理果では抑制され, その意味では低温ショック効果がみられた。
    3.奈良県産'鶯宿'でも早期, 標準期および後期収穫果の間に大阪産のものとほぼ同様の関係がみられた。しかし, 和歌山県産'鶯宿'果実では, 異なった傾向がみられ, 早期および後期収穫果で大きく, 標準期収穫果で小さかった。本試料の果粒重は通常のものの半分以下であった。
    4.これらの結果より, 果実が小さい場合に例外はあったものの, 一搬的には標準的収穫期より後期収穫期に至る間で低温障害感受性が低下するものと推察された。
    5.低温ショックによる低温障害抑制効果は, いずれの品種, 熟度でも認められたが, 障害発生の高い収穫熟度や温度において効果が大きい傾向があった。
  • 阿彦 健吉, 堂迫 俊一, 本多 芳彦, 種谷 真一, 井筒 雅, 川村 貞夫, 十河 幸夫
    1986 年 12 巻 1 号 p. 25-32
    発行日: 1986/02/20
    公開日: 2011/05/20
    ジャーナル フリー
    繊維状大豆蛋白質を凍結保存し, 解凍後調理冷凍食品などに加工すると硬さを増加する。この変化を繊維状大豆蛋白質製造時に防止し得る工程を見い出す目的で若干の検討を行った。因子として, リン酸緩衝液浸漬の有無, 食塩水浸漬の有無, ソルビトールコーテングの有無, ラードコーテングの有無および凍結速度を選び, 直交表L16による実験を行い繊維状大豆蛋白質の切断力を測定した。その結果, リン酸緩衝液あるいは食塩水浸漬, およびソルビトールコーテングが切断力を有意に低下させた。
    また, 急速と緩慢凍結の間では, 切断力を低下させた上記処理を行わなければ, 急速凍結の方が低い切断力を示す傾向にあったが, これらの処理を行うと両者に有意差を認めなかった。更に, 切断力を小さくする最適工程条件を推定し, リン酸緩衝液あるいは食塩水に浸漬した後にソルビトールをコーテングすれば, 緩慢凍結を行っても繊維状大豆蛋白質が硬くなる変化を有意に防止し得ることが推察された。この条件下では, 何ら防止処理を行わない時に比較し, 切断力は約55%となることが推定された。
  • 阿彦 健吉, 堂迫 俊一, 本多 芳彦, 種谷 真一, 井筒 雅, 川村 貞夫, 十河 幸夫
    1986 年 12 巻 1 号 p. 33-39
    発行日: 1986/02/20
    公開日: 2011/05/20
    ジャーナル フリー
    我々は大豆蛋白質から, 流下法によって繊維状蛋白質を得る製法を開発し, 食品素材として品質, コスト共にほぼ満足し得る製品を得た。そこで, 我々の製法で得た繊維径0.3mmと0.8mmの2種の糸状凝固物を, それぞれ前者はみじん切り, 後者はローラープレスの前処理を加えて, 肉の50%を置換配合したハンバーグ (それぞれ, R, M) を作り, 現在市販されている繊維状大豆蛋白質を同様に配合したハンバーグ (F) と60名のパネルで官能的に比較した。
    その結果, 見た目のおいしさ, こく, 硬さ, 肉粒感では3者間に有意の差を認めなかった。しかし, Fはやや大豆臭があり, 香り, 味, 歯ざわり, 後味では, ローラープレス処理をしたRが有意に良いと評価され, 総合的にも有意に好まれた。RとMは, 繊維径と機械的前処理法が異なるが, ローラー処理でフレーク化したRの方が組織上の評価 (歯ざわり, 肉粒感) が高く, 繊維径よりは機械的前処理方法の選択の方が重要であることを示唆した。
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