食品と低温
Online ISSN : 2186-1250
Print ISSN : 0285-1385
ISSN-L : 0285-1385
9 巻, 3-4 号
選択された号の論文の8件中1~8を表示しています
  • 高井 美代子
    1983 年 9 巻 3-4 号 p. 75
    発行日: 1983/10/25
    公開日: 2011/05/20
    ジャーナル フリー
  • 新村 裕
    1983 年 9 巻 3-4 号 p. 76-80
    発行日: 1983/10/25
    公開日: 2011/05/20
    ジャーナル フリー
  • 寺井 弘文, 水野 進
    1983 年 9 巻 3-4 号 p. 81-89
    発行日: 1983/10/25
    公開日: 2011/05/20
    ジャーナル フリー
    本研究は種々の青果物を用い, 簡便なCA貯蔵としてのフィルム包装を行い, フィルムの材質および封入剤について, その効果を青果物の品質および包装内のガス濃度の面から調査したものである。
    ホウレンソウ, シュンギク, キャベツ, ハクサイ, ニンジン, ダイコンを15℃下で, 西洋ナシは20℃下で, モモ, ブドウは1℃下で貯蔵した。
    ホウレンソウは有孔ポリエチレン (ポリ) +バガスシート (シート) 区で, 貯蔵7日間は比較的良好に品質が保持された。シュンギクは無孔ポリ+シート区で, 他区に比べてやや良好であった (貯蔵7日) 。結球野菜のキャベツ, ハクサイは上記の葉菜に比べて貯蔵性は良かった。特に, キャベツは無孔ポリ区において表面葉に斑点が出現し, また有孔ポリ区では外葉の黄化はみられたものの, 内部葉はいずれも健全であり, 品質は良好に保持された (貯蔵14日) 。ハクサイはキャベツに比べ外葉のいたみが激しく, 水浸状となり, カッ変しやすく, なかでも有孔ポリ+シート区でその傾向が顕著であった。ニンジンは14日間の貯蔵後は, いずれの区も葉の付根部で腐敗が認められたが, 無孔ポリ区は有孔ポリ区に比較して葉の緑色がやや保持された。ダイコンは貯蔵14日でいずれの区も脱葉が認められ, 特に有孔ポリ区で根に “す入り” がみられた。しかし, 無孔ポリ区では “す入り” の発生はなかった。
    西洋ナシ (バートレット) を20℃下で15日間包装貯蔵し, その後開封して同温度下で貯蔵した。有孔ポリ区は貯蔵6日で黄化が始まったが, 無孔ポリ区, キャンズ (ガス透過性極小フィルム) 区は包装中は緑色が保持された。後者2区のうち無孔ポリ区は開封後正常に追熟したが, キャンズ区は緑色のまま果肉が水浸状になり, カッ変するものが多数認められた。モモ果実 (大久保) を1℃下に貯蔵したところ, 無孔ポリ, キャンズ区で果肉の軟化を抑制した (貯蔵29日) 。さらに1カ月, 計60日貯蔵したものでは, ポリ包装区は良好な品質であったが, キャンズ区は果肉が堅いまま灰白色になり, 品質は不良であった。ブドウ (ベリーA) を1℃下で30日貯蔵し, 無孔ポリ+バガスシート区で良好な品質を得た。
  • 樋口 寿, 南出 隆久
    1983 年 9 巻 3-4 号 p. 90-96
    発行日: 1983/10/25
    公開日: 2011/08/17
    ジャーナル フリー
    実エンドウについて, 成熟, 貯蔵および冷凍に伴う硬化現象について調べた。冷凍品にっいては熱湯および食塩添加熱湯によるブランチングの影響を検討した。
    1. 実エンドウの硬度は, 子葉では成熟に伴い増加したが, 種皮ではほとんど変らなかった。
    2. 1℃および20℃貯蔵における実エンドウの重量変化は, 貯蔵温度による差はみられなかった。硬度は20℃では急速に増大した。1℃では種皮ではほぼ20℃と同様に硬化したが, 子葉および全体の硬化は顕著に抑制された。
    3. 冷凍貯蔵品については, 子葉は両ブランチング処理により, 種皮は食塩添加ブランチングにより直ちに軟化した。また冷凍貯蔵中の経時的変化は, 種皮では無処理のものは貯蔵1週間で著しく硬化したがブランチング処理したものでは貯蔵中の硬度変化はみられなかった。
    子葉では, 無処理のものは冷凍貯蔵中に著しく硬化したがブランチング処理したものは貯蔵1週間で硬度が急減した。全体としては, ブランチング処理により直ちに軟らかくなり, 食塩添加によりさらに軟らかくなった。冷凍貯蔵中の変化では, 無処理のものは30日貯蔵まで急激に硬化したが, 熱湯および食塩水のブランチング処理のものでは経時的変化はみられなかった。
    4. 子葉のでん粉含量は熱湯ブランチング処理により減少したが冷凍貯蔵中に回復した。しかし食塩添加ブランチングしたものは, 直後は変化なく, 冷凍貯蔵中に減少する傾向がみられた。
    5. ペクチンについては, 子葉では両ブランチング処理の影響はほとんどみられず, 種皮ではブランチングにより水溶性ペクチン (W-S) がわずかに高くなった。冷凍貯蔵中の経時的変化は, いずれの場合も一定傾向は認められなかった。
    6. ペクチン結合Caは, 種皮ではW-S, ヘキサメタリン酸可溶性 (P-S), 塩酸可溶性 (H-S) 画分にほぼ同量, ペクチン結合MgはP-Sに非常に多く, H-Sに少なかった。子葉ではP-SのCaが非常に少なく, MgはH-Sに特に少なかった。
    7. 無処理と食塩水でブランチングしたもののCa/Mg比にはほとんど差がなかった。しかし, 子葉のH-SにおけるCa/Mg比は他の画分に比べ値が高く, しかも冷凍貯蔵中に増加した。
  • 福谷 敬三, 佐野 和男
    1983 年 9 巻 3-4 号 p. 97-104
    発行日: 1983/10/25
    公開日: 2011/05/20
    ジャーナル フリー
    果汁の凍結濃縮に際し, 分離される氷結晶に含まれる果汁成分を逆浸透法で回収, 濃縮する, 凍結濃縮と逆浸透法の組合せによる温州ミカン果汁の濃縮法を検討した。
    (1) 各糖濃度の氷結点および融解点を求めた。果汁を撹拌する方法で求めた氷結点, 植氷する方法で求めた氷結点および融解点は, ほぼ同じ温度であった。
    (2) 凍結濃縮試験では, 供給果汁の糖濃度が高くなるに伴い氷結晶の除去率が低下し, ほぼ43°Bxが濃縮の上限であった。また, 供給果汁の濃度が30°Bxより高くなると, 分離された氷結晶に含まれる果汁成分の濃度が急増した。
    (3) 果汁成分の糖濃度が, 1, 2.5, 5°Bxの供給液を30 日本コールドチェーン研究会誌「食品と低温」VOL.9 No.3, 4 1983 (104) 用いて, 逆浸透法による濃縮試験を行った。糖濃度のより低いものが透過係数が大であった。供給液に果汁に由来する懸濁物質が含まれている場合は, 清澄果汁に比べ透過流束の低下がみられた。膜透過液のCODは, 35-45ppmであった。
    (4) 原果汁と組合わせプロセスにより得られた凍結濃縮果汁の芳香成分のガスクロマトグラムは, 定性的にはほぼ同じピークパターンを示した。真空蒸発法により得られた芳香回収液のガスクロマトグラムは, 多くの芳香物質のピークを示した。
    (5) 原果汁と組合わせプロセスにより得られた凍結濃縮果汁, および真空蒸発法により得られた果汁の, 品質評価を官能検査により求めた。逆浸透法により回収した果汁の混合された凍結濃縮果汁の新鮮味の得点は, 原果汁に比べ, 極くわずかに低い値を示したが, 香味の非常に優れたものであった。
  • 福谷 敬三, 佐野 和男
    1983 年 9 巻 3-4 号 p. 105-112
    発行日: 1983/10/25
    公開日: 2011/05/20
    ジャーナル フリー
    (1) 液体窒素での冷却による粒状凍結果汁を製造する試験装置を作成した。粒の大きさは原料果汁の濃度, 果汁の噴出ノズルの孔の大きさおよび果汁の供給圧力により調整された。粒の直径が1-5.3mmの粒状凍結果汁が得られた。
    (2) 13°Bxの原料果汁をトレイに入れ, 凍結乾燥を行った。恒率乾燥段階の終りでは, 果汁に含まれていた水分の約90%が除去され, 果汁の濃度は約55°Bxとなった。減率乾燥第一段階では, 水分の約97%が除去され, 約82°Bxとなった。乾燥は開始後6時間で終了し, 乾燥果汁の含水率は0.3%であった。果汁の液層1mm当たりの乾燥時間は約50分を要した。
    (3) 粒状凍結果汁およびトレイに入れて緩慢凍結および急速凍結された果汁の乾燥を行い比較した。13°Bxの原果汁では, 発泡がみられず良好な乾燥が行われた。25°Bxでは, 緩慢凍結, 急速凍結ともに発泡がみられたが, 粒状凍結果汁では粒形の変化は殆んどみられなかった。45°Bxでは全ての区に発泡がみられた。
    (4) 10°Bx, 20°Bx, 30°Bx, 40°Bxおよび50°Bxの原料果汁を用いて乾燥試験を行った。濃度の高いものほど恒率乾燥段階の時間が短かく, 品温も高く, 泡立ちも著るしくなった。
    (5) パルプ含量の多い原料果汁では, 少ないものに比べ乾燥時間がわずかに短縮され, 発泡が抑制される傾向がみられた。
    (6) 乾燥された果汁の貯蔵中の成分およびケーキングの発生を調べた。褐変がわずかにみられ, カロチノイドの減少がみられた。粒の大きな粒状果汁では, ケーキングの発生が抑制された。
  • 阿部 一博
    1983 年 9 巻 3-4 号 p. 113-114
    発行日: 1983/10/25
    公開日: 2011/05/20
    ジャーナル フリー
    3種のキノコの鮮度保持に及ぼす収穫後の短期低温処理 (2℃, 20時間) の効果を調べ, 次の結果を得た。
    (1) エノキタケ, マッシュルームおよびシイタケは, 同処理を施すことにより, 20℃での鮮度保持期間が延長された。
    (2) 処理の効果はシイタケで顕著であり, エノキタケでは比較的小さく, マッシュルームは中間であった。
  • 難波 靖尚
    1983 年 9 巻 3-4 号 p. 115-120
    発行日: 1983/10/25
    公開日: 2011/05/20
    ジャーナル フリー
feedback
Top