二酸化炭素置換, 窒素置換, 酸素置換, 真空, 脱酸素剤封入, 含気およびストレッチ包装した豚挽き肉を5℃に20日保存し, その間の菌数および菌叢を比較検討した。
1) 低温保存した各包装における生菌数の増加は, ストレッチ, 酸素置換, 含気, 窒素置換, 真空, 脱酸素剤封入および二酸化炭素置換包装の順に顕著であった。
2) 保存当初の主要菌叢は,
Micrococcus, Staphylococcus, Acinetobacter, Yeastであった。冷蔵中の菌叢の変化は, 真空, 二酸化炭素置換で
Lactobacillusが, 酸素置換, 含気およびストレッチ包装では
Pseudomonasが主体を占めた。脱酸素封入包装では一時
Lactobacillusが主要となった後に
Serratiaが大勢を占めた。窒素置換包装は
Pseうdomonasと
Brochothrixが主要となった。
3) 豚挽き肉のpHとVBN値は, 保存期間中二酸化炭素置換, 脱酸素剤封入および真空包装では顕著な変化は認められず, 他の包装ではいずれも保存14日目以降値が上昇した。
4) 二酸化炭素置換, 脱酸素剤封入および真空包装は, 他の包装に比べて保存期間を延長した。
抄録全体を表示