日本食品低温保蔵学会誌
Online ISSN : 2186-1269
Print ISSN : 0914-7675
ISSN-L : 0914-7675
最新号
選択された号の論文の12件中1~12を表示しています
  • 青果物の鮮度保持におけるエチレンの除去に関する研究 (第1報)
    山下 市二, 川嶋 浩樹, 近藤 康人, 壇 和弘, 永田 雅靖
    1996 年 22 巻 4 号 p. 191-197
    発行日: 1996/11/30
    公開日: 2011/05/20
    ジャーナル フリー
    青果物の鮮度保持を目的として使用される各種のエチレン除去資材のべースとなる活性炭, モレキュラーシーズパラジウム (Pd) のエチレン除去特性を評価した。
    活性炭は, 除去速度は速いがエチレンを完全に除去することはできなかった。また, 吸湿による除去率の低下は小さかったが吸水により, 除去したエチレンの約50%を放出した。モレキュラーシーブ3Aにはエチレン除去能はなく, 4A, 5A13Xの除去速度は速かったが微量のエチレンが残存し, 高湿度下では除去能が著しく失われた。また, 吸水によるエチレンの放出も認められた。塩化パラジウムは, 乾燥状態よりも高湿度条件あるいは水の存在下でエチレン除去能が高く, エチレンの大部分がアセトアルデヒドになった。Pdカーボン, Pd活性炭は, 乾燥状態の方が除去能が高く, その除去機能は主として触媒作用によるものであった。
  • 金子 勝芳, 大城 信雄
    1996 年 22 巻 4 号 p. 199-204
    発行日: 1996/11/30
    公開日: 2011/05/20
    ジャーナル フリー
    パインアップルの貯蔵温度が揮発性成分の生成に及ぼす影響を調べるために, 貯蔵温度を10℃と30℃で行い, それぞれの条件下での揮発性成分の変化を検討した。
    Tenaxを用いたヘッドスペース法による揮発性成分は果実全体を果皮, 冠芽の着いた状態で測定すると10数成分が検出された。主な成分はmethyl nhexanoate, methyl acetate. ethyl acetate等のエステル類とethyl alcoholであった。
    貯蔵温度がパインアップルの揮発性成分の生成に大きく影響することが明らかとなった。10℃貯蔵では検出される成分量は非常に少なく, 貯蔵中もほとんど増加しないが30℃貯蔵では大部分の成分が増加した。また, 10℃貯蔵後に30℃貯蔵を行うと増加する成分が多いが増加するパターンは成分によって異なる。Methyl nhexanoateの場合は10℃貯蔵後に30℃貯蔵を行うと, 10℃貯蔵期間が長いものほど生成量は少なくなった。Methyl acetate, ethyl alcoholは10℃貯蔵期間が長いものほど30℃貯蔵時に急激な増加を示した。その他の成分は10℃貯蔵による影響は少なかった。
  • カットニンジンの生理・化学的変化に関する研究会 (第8報)
    吉村 公一, 阿部 一博, 茶珍 和雄
    1996 年 22 巻 4 号 p. 205-208
    発行日: 1996/11/30
    公開日: 2011/05/20
    ジャーナル フリー
    本研究では, カットニンジンにおいて切断面から異なる距離の部位における苦味の発現ならびに苦味関連物質含量の変化を調べ, 切断ストレスと苦味形成の関連性を明らかにした。
    カットニンジンにエチレン (C2H4) 処理を施すと苦味が発現し, 師部組織における苦味は木部より強く, それぞれの組織においては切断面に近い部位の苦味は組織内部より強かった。対照区ではすべての部位で全く苦味は発現しなかった。
    C2H4処理したカットニンジンでは, 苦味に関連するイソクマリンならびにフェノール物質含量が増加した。これらの増加は木部より師部において顕著で, 両組織とも切断面に近い部位における増加が組織内部での増加より多かった。対照区のすべての部位での増加はみられなかった。
    C2H4処理により苦味が発現した師部ならびに木部では非還元糖含量が減少し, 師部では還元糖が増加した。
    本研究では, 保持環境ガス中のC2H4によって誘導されるニンジンの苦味の形成が切断ストレスによって促進され, 促進は切断面に近い部分で顕著であることが明らかとなった。
  • 辻 政雄, 原川 守
    1996 年 22 巻 4 号 p. 211-215
    発行日: 1996/11/30
    公開日: 2011/05/20
    ジャーナル フリー
    甲州ブドウから醸造した白ワインを用いて, PVPPによるワイン中のポリフェノール除去率や品質保持効果を検討した。PVPP500, 1,000および2,000mg/l濃度でのポリフェノール除去率は, それぞれ16.3%, 21.1%および28.9%で, 添加濃度が増加するに伴い, 除去率は徐々に増加する傾向を示した。また, ワイン中の各フェノール成分を分画してPVPP処理の影響を検討したところ, フェノールの種類に関係なく, いずれも同様な割合で一様に除去された。つぎに, 各種市販白ワインをPVPP500mg/l濃度で処理した場合, ワインのポリフェノール含量が高くなると, その除去率が低下する傾向であった。なお, 白ワインのPVPP500mg/l濃度での最大除去率は約20%であった。
    ワインを60℃の高温下で品質劣化試験した結果, PVPP無処理区では保存4日後には飲用不適のワインとなったが, 処理されたものは, 十分飲用可能であった。またPVPP処理されたワインは加熱による蛋白混濁が顕著に抑制された。
    PVPPを500lのワインに添加する実用試験を行ったところ, 添加1時間後にポリフェノール除去率および色調が一定となり, 短時間で処理が終了することがわかった。またこのワインをびん詰めした後, 27℃下で120日貯蔵したが無処理区に比較して品質が高く保持され貯蔵性が高かった。
  • 野口 智弘, 高野 克己, 鴨居 郁三
    1996 年 22 巻 4 号 p. 217-222
    発行日: 1996/11/30
    公開日: 2011/05/20
    ジャーナル フリー
    トリプシンおよびキモトリプシンの活性に及ぼす高圧処理の影響を検討した。両酵素共に600MPaで約92%の残存活性を示し, 両酵素とも非常に高い耐圧性を示した。さらに, 高圧処理を行った酵素の反応挙動の解析を行ったところ両酵素ともにKm値に大きな変化は認められなかったが高圧処理により最大反応速度 (Vmax) が小さくなり反応効率が低下した。このことより酵素の触媒部位周辺の構造が高圧処理によって影響を受けたものと考えられた。
    また, 酵素の構造は600MPaの高圧処理によって二次構造が変化し, 紫外部吸収スペクトノら表面疎水性の検討から, 特に酵素タンパク質の表面構造に変化が生じたものと考えられ, トリプシンおよびキモトリプシンともに600MPaの高圧処理によって酵素の表面構造の触媒部位周辺構造が影響を受け, 酵素の反応挙動が変化したものと推察された。
  • 永井 耕介, 浜田 憲一, 小河 拓也, 中川 勝也
    1996 年 22 巻 4 号 p. 223-229
    発行日: 1996/11/30
    公開日: 2011/05/20
    ジャーナル フリー
    IMV製振動試験機を用いて, 無核ピオーネ (Vitisvinifera x V.labrusca) の振動特性を明らかにするとともにKT-30 (合成サイトカイニン) 液剤処理, 緩衝材利用による脱粒防止効果を検討した。
    (1) JIS規格の振動条件でブドウの果実や房が激しく振動することが確認された。垂直振動よりも水平振動で果実は激しく揺れた。
    (2) 垂直振動での果実の周波数特性 (1.OG) は5Hzで果粒が振動し, 9~11Hzで房が激しく揺れた。加速度特性 (10Hz) は0.2Gで果粒が振動し, 0.6Gで房が激しく揺れ, 1.0Gで激しく, 大きく揺れ, 1.4Gで脱粒が発生した。水平振動では垂直振動に比べてより低い周波数で激しく揺れた。
    (3) KT-30液剤を処理したものは振動直後の脱粒はみられなかったが振動2日後では少し脱粒がみられた。しかし, 脱粒数はKT-30処理を行わないものに比べて, 半数以下であった。この脱粒抑制はKT-30液剤処理による果粒の引っ張り強度の増加による。
    (4) 高濃度のKT-30剤処理では果実の着色遅延や糖度糖度/酸比が低くなるので実用的な濃度としては5ppmが適切と考えられる。
    (5) 緩衝材 (発泡スチロール製ネット) の利用は振動直後及び振動2日後における脱粒を1/2以下に減少させた。
    (6) KT-30液剤処理と緩衝材利用の複合技術で脱粒をさらに抑制することができる。また, KT-30液剤処理を行えば, 収穫が遅れても脱粒が少ないので収穫期間の拡大技術としても利用できる。
  • 山内 直樹, 吉村 美紀, 木村 幸子, 生野 世方子
    1996 年 22 巻 4 号 p. 231-234
    発行日: 1996/11/30
    公開日: 2011/08/17
    ジャーナル フリー
    ミツバ (Cryptotaenia japonica Hassk., 品種先覚) の黄化時での過酸化物の作用を明らかにするため, 貯蔵に伴う過酸化物含量および過酸化水素生成・分解に関与する酵素活性の変化について検討した。
    ミツバを25℃貯蔵すると, 貯蔵3日頃から葉の黄化がみられたが2℃貯蔵では貯蔵期間中ほとんど黄化が認められなかった。過酸化水素を含む過酸化物含量は25℃貯蔵に伴い急減したが2℃では徐々に減少がみられ, 急減は生じなかった。過酸化水素生成に関与するグリコレートオキシダーゼとスーパーオキシドジスムターゼ活性の25℃貯蔵に伴う変化をみたところ, グリコレートオキシダーゼは貯蔵後急増し, 黄化に伴い減少した。一方, スーパーオキシドジスムターゼは貯蔵に伴い減少した。過酸化水素分解に関与するペルオキシダーゼとカタラーゼ活性について調べたところ, 両酵素とも25℃貯蔵に伴い減少が認められたが減少程度はカタラーゼでより顕著であった。過酸化水素生成に関与するウリカーゼ, アミノ酸オキシダーゼおよびキサンチンオキシダーゼは, 本研究の測定方法では検出されなかった。
    以上の結果より, 25℃貯蔵ではグリコレートオキシダーゼの活性増大にもかかわらず, 過酸化物含量の減少がみられたことから, 過酸化物は酸化過程を通して, 貯蔵ミツバの葉の黄化進行に関与しているものと推察した。
  • 金子 勝芳, 長谷川 美典, 矢野 昌充
    1996 年 22 巻 4 号 p. 235-240
    発行日: 1996/11/30
    公開日: 2011/05/20
    ジャーナル フリー
    カンキツ類の品種問における香気特性を調べるため, Tenaxを用いたヘッドスペース法によって揮発性成分を測定し, 品種による揮発性成分組成の相違と主成分分析による統計的解析を行い品種特性を検討した。
    カンキツ類の揮発性成分の中でd-limoneneは最も高い構成比を占め, 大部分の品種が80~93%であったがシイクワシャー, カボス, リスボンレモンが47~72%と低い構成比となっていた。その他の成分ではmyrceneがカボスで27%, γ-terpineneがシイクワシャーで32%と他のカンキツで見られない特異的な構成比となっていた。
    主成分分析による統計的解析を行った結果第1~第3主成分の寄与率は31.0%, 14.4%, 10.7%の分析を行うことが可能であった。第1主成分および第2主成分のスコアを散布図で表すとネーブルオレンジ類, タンゼリン・タンゼロ類およびウンシュウミカンの各品種は比較的狭い範囲に集中し, 一つのグループを形成していた。雑柑類も広い範囲に分布しているがややまとまったグループを作っていた。シイクワシャーやレモン類は中心より遠い位置にあり, 他のカンキツとは明らかに異なる特性を示した。ヘッドスペース法による揮発性成分組成を用いた主成分分析によって, その散布図から品種間の相互関係を明らかにすることが可能であった。
  • 荒木 惠美子
    1996 年 22 巻 4 号 p. 241-248
    発行日: 1996/11/30
    公開日: 2011/05/20
    ジャーナル フリー
  • 阿部 一博
    1996 年 22 巻 4 号 p. 249-250
    発行日: 1996/11/30
    公開日: 2011/05/20
    ジャーナル フリー
  • 相良 一彦
    1996 年 22 巻 4 号 p. 251-257
    発行日: 1996/11/30
    公開日: 2011/05/20
    ジャーナル フリー
  • 大和 弥寿
    1996 年 22 巻 4 号 p. 259-261
    発行日: 1996/11/30
    公開日: 2011/05/20
    ジャーナル フリー
feedback
Top