地下水学会誌
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50 巻, 1 号
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  • 対馬 孝治, 中祢 顕治, 土橋 亨子, 竹内 陽子, 齋藤 真理, 本間 君枝, 松永 義徳, 小倉 紀雄
    2008 年 50 巻 1 号 p. 3-16
    発行日: 2008/02/29
    公開日: 2012/12/11
    ジャーナル フリー
    真姿の池湧水について1975年から2002年まで28年間,継続された観測結果を解析し,水質の変動とその要因について考察した.不規則な変動もみられたが,とくに詳細な解析を行った1990年以降,水温は上昇し,硝酸イオン,塩化物イオンおよび揮発性有機塩素化合物の濃度は減少傾向を示した.硝酸イオン濃度(~500μmol/L)は高く,生活雑排水の地下浸透の影響を受けていることが推定された.しかし酒養域で下水道が整備されても,この濃度は急激に減少せず,湧水水質の応答は極めてゆっくりで,時間的な遅れを伴うことがわかった.このように湧水の長期的な観測が極めて重要であることが示唆された.
  • 諸泉 利嗣, 繁澤 和佳子, 佐々木 長市
    2008 年 50 巻 1 号 p. 17-24
    発行日: 2008/02/29
    公開日: 2012/12/11
    ジャーナル フリー
    地下水中のNAPL汚染度を測定するための基礎的研究として,NAPL汚染された飽和砂土の体積熱容量を測定し,その測定値からNAPL含有量を簡易的に推定する方法について検討した.体積熱容量の測定には双極熱パルス法を用いた.体積熱容量の測定値をモデル式に直接代入する方法で求めたNAPL含有率の推定値は,既知のNAPL含有率と体積熱容量の測定値の関係式から求めた値ほど推定精度は良くなかったが,事前にNAPL含有率と体積熱容量の関係式を求めておく必要がないので原位置においてある程度の傾向を把握するのには便利な方法である.また,体積熱容量の測定値と推定値の回帰直線を用いた場合は,NAPL含有率の推定精度は向上した.
  • 広城 吉成, 小田 圭太, Md. Abdul HALIM, Abdur RAZZAK, 神野 健二
    2008 年 50 巻 1 号 p. 25-32
    発行日: 2008/02/29
    公開日: 2012/12/11
    ジャーナル フリー
    鉄の多くが水酸化第二鉄として存在するような酸化環境下では,土壌中に存在するヒ素の多くは鉄を含む堆積物に吸着されている.本報は,鉄とヒ素の化学的相互作用に着目し,その第一段階として,カラム実験により酸化還元環境の変化に伴うヒ素と鉄,マンガンの動態について考察した.その結果,土壌が還元環境になると鉄が溶出し始め,同時期にヒ素濃度が増加し始めた.一方,マンガンとヒ素の挙動には相関性がなかった.還元状況下で鉄とヒ素を含む水が酸化環境におかれると,水中の鉄,ヒ素濃度はそれぞれ低下した.
  • 高村 弘毅, 河野 忠
    2008 年 50 巻 1 号 p. 33-42
    発行日: 2008/02/29
    公開日: 2012/12/11
    ジャーナル フリー
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