地下水学会誌
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55 巻, 2 号
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論文
  • 白石 知成, 西垣 誠, 櫻井 英行
    原稿種別: 論文
    2013 年 55 巻 2 号 p. 111-133
    発行日: 2013年
    公開日: 2013/06/11
    ジャーナル フリー
    地下水流動解析の分野においても解析結果の品質保証の観点から,解析モデルの妥当性の評価が重要となっている。そのため,一般的に地下水観測井から得られる水位,水圧データが解析モデルの高度化および検証データとして用いられる。しかし,本研究では,観測データの適切な解釈を行わなければ,解析モデルの検証において誤った評価を行う可能性があることを指摘した。
    また,地下水挙動観測結果を用いたモデル検証の観点から,現状想定される誤った解析モデル検証の例を示すとともに,誤った評価を回避するための対処方法の1つとして,観測井を解析モデルに取り込んだ方法について検討した結果,その適用性及び有用性が明らかとなった。
    観測井に対する適切な地下水観測システムの構築と解析モデルに対する観測システムの反映を組み合わせることにより,水位,水圧データを用いた地下水流動解析モデルの確証作業を実施することができる。
  • 日比 義彦
    原稿種別: 論文
    2013 年 55 巻 2 号 p. 135-153
    発行日: 2013年
    公開日: 2013/06/11
    ジャーナル フリー
    本研究では,土壌汚染の位置を推定する方法を開発するために,仮想地盤の土壌ガス中の物質移動順解析の結果を検討した。その結果,深さ1mの濃度分布の分散または濃度の平均位置と経過時間の関係を二次関数で表すことができ,これらの二次近似式を使うことによって汚染源の位置を2~4mの精度で推定することができることが本研究で分かった。さらに,濃度の平均位置と経過時間の二次近似式の一次項の係数が深さ方向に増加する傾向を示すので,この特性を利用すれば汚染源の深さの推定も可能となる。
小特集
小特集論説
  • -地下水資源量維持のための揚水許可制の導入-
    嶋田 純
    原稿種別: 小特集論説
    2013 年 55 巻 2 号 p. 157-164
    発行日: 2013年
    公開日: 2013/06/11
    ジャーナル フリー
    地下水をその水道水源として利用している熊本地域では,地下水資源の持続的な利用のための様々な取り組みを実施してきている。過去30年以上にわたる地域自治体による調査研究と観測により火砕流帯水層の広域地下水流動の詳細が把握されると共にその長期低減傾向が把握され,それに対する対応策である越境地下水管理としての転作水田水張り事業が実施され良好な成果が確認されつつある。これを踏まえ熊本県においては,これまでの地下水保全条例を改定して新たに地下水揚水許可制が導入されそれを運営するための新たな組織が設立された。この地下水条例は,特段の地下水災害は存在していない地域であるにも拘らず地下水資源の持続的利用のための保全措置として施行された全国で初めての採取規制条例であることに特徴を持つ。
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