日本地下水学会会誌
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16 巻, 2 号
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  • 湯原 浩三, 北岡 豪一
    1974 年 16 巻 2 号 p. 34-76
    発行日: 1974/09/30
    公開日: 2012/12/11
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    調査結果の主な点を要約すると,
    1.防府平野中心部では昭和40年から昭和48年にかけて地下水位の低下はほとんど認められない.
    2.三田尻港に面する地域では,最近,地下水位低下が顕著である.これは,この地域の工場の揚水によるものと思われる.
    3.地下水に溶存する塩素量の分布も大勢としては大きな変化はない.
    4多量に揚水している井戸では,下層の塩分の濃い地下水を吸上げる結果,揚水丼を中心にして狭い範囲の地下水に塩分の増加が認められる.
    5.本橋水源における揚水試験の結果,この付近の地下水層も防府平野中心部のものと,だいたい同じであることがわかった.
    6.本橋水源を新設して揚水しても,そのための周辺の地下水位低下は250mはなれた地点では10~20Cm程度である.
    7.電子計算機によるシュミレーションによって,田島水源の新設による地下水位低下は250mはなれた地点で揚水量7,200m3/目に対して20cm,揚水量12,000m3/日に対して33cmと予想された.
    8.田島水源において,地下水の塩水化をひきおこさないで揚水することのできる最大量は夏期に10,800m3/日,冬期に7,200m3/日と予想される.
    9.右田地区の地下水は佐波川を漉養しており,右田水源の新設による水位低下は認められない.
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