本研究は混合研究法に則り,「特別養護老人ホーム(以下,特養)における看護職であるケア管理者のケア管理能力自己評価票」を開発することを目的とした.質的手法で作成した自己評価票原案について,実践者・専門家による検討およびプレテストを行い,その後,全国の特養の看護師であるケア管理者3,000人を対象に質問紙調査を行い,信頼性・妥当性を検討した.その結果,自己評価票は《ケアマネジメント向上に取り組む能力》《特養の機能発揮への体制を整備する能力》《看取りの体制を整備する能力》《暮らしの継続を保障する体制を整備する能力》などの7つの能力,42評価項目で構成された.全体のCronbach α係数は0.974であり信頼性が確認され,確認的因子分析により内容妥当性および構成概念妥当性が確認された.自己評価票は特養の課題や役割拡大への対応,取り組むべきケア目標実現への能力を示しており,実践を評価項目と照らし合わせて評価し,自己成長につなげる指標として活用でき得る.
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