地理空間
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  • Future geographyへの展望
    松井 圭介
    2019 年 12 巻 3 号 p. 147
    発行日: 2019年
    公開日: 2020/03/25
    ジャーナル オープンアクセス
  • 菊地 俊夫
    2019 年 12 巻 3 号 p. 149-158
    発行日: 2019年
    公開日: 2020/03/25
    ジャーナル オープンアクセス
    フィ−ルドワ−クは地理学が十八番とする方法であり,地理学のフィ−ルドワ−クは諸環境を複眼視して総合的に捉えるところに特徴がある。地理学のフィ−ルドワ−クの方法や見方・考え方は時代ととともに少しずつ変化している。昭和の時代のフィ−ルドワ−クは達人と呼ばれるような研究者による職人芸的な方法を重視してきた。しかし平成の時代になると,フィ−ルドワ−クの方法はマニュアル化・標準化され,個人情報の壁に抵触しない範囲でデ−タを集めるものとなった。令和の時代においては,地域コミュニティと共に活動しながらデ−タを取得する地域協働型フィ−ルドワ−クや,地域コミュニティと共に課題解決のために調査し地域づくりを行う地域共創型フィ−ルドワ−クが地理学の研究に新たな可能性を与えるものとなっている。
  • 地理学×ビッグデータの可能性とその将来展望
    秋山 祐樹
    2019 年 12 巻 3 号 p. 159-178
    発行日: 2019年
    公開日: 2020/03/25
    ジャーナル オープンアクセス
    本稿は「ビッグデ−タは何を語るか?」と題し,ビッグデ−タを活用することで,どのような地理学的な研究,あるいは地理学に関連した研究が展開できるのか,その可能性を著者らによる二つの研究事例を通して紹介する。一つ目はデジタル電話帳を用いることで,日本全国の商業集積地域の分布と変遷を把握することが可能となった商業集積統計の開発とその活用事例,二つ目は自治体が保有する様々なビッグデ−タ(公共ビッグデ−タ)を用いた空き家の空間分布の推定について紹介する。また,「地理学×ビッグデ−タの可能性」についてその将来展望を論じる。そして最後に2020年代の「地理学×ビッグデ−タ」について筆者なりの展望を紹介する。ビッグデ−タの多くは空間と時間に関わる地理空間情報と言えるため,ビッグデ−タの分析・活用に関する研究に地理学分野の研究者が積極的に参入することで,多大なるシナジ−が期待される。そのため「地理学×ビッグデ−タ」の研究・教育を推進していくことで,2020年代の地理学は大いに発展できる可能性を秘めていると期待される。
  • 永田 成文
    2019 年 12 巻 3 号 p. 179-191
    発行日: 2019年
    公開日: 2020/03/25
    ジャーナル オープンアクセス
    本稿は,必履修科目となった地理総合の現状と課題を明らかにし,今後の地理教育の方向性を提案することを目的とした。持続可能な社会づくりに求められる地理科目を目指す地理総合では,地理ESD授業として,様々な地域スケ−ルで表出している現代世界の諸課題を対象とし,持続可能性と地理的な見方・考え方を働かせた思考による地理認識と判断による社会参加の過程を踏むESDとしての地理的探究が求められる。学習指導要領解説の記述から,持続可能性の視点から地理的な見方・考え方を働かせた思考・判断の過程が連続していない内容構成となっていた。特に,グロ−バルな視座から地理ESD授業が求められる大項目「国際理解と国際協力」において,文化摩擦問題や地球的課題の解決に向けて考察・構想することが不十分であった。今後の地理教育の方向性として,資源・エネルギ−問題を事例として,持続可能性や地理的概念を関連づけた問いにより問題発見,原因究明,現状分析を行う地理認識の過程,価値判断,意思決定,社会形成を行う社会参加の過程を踏んだ地理ESD授業のモデルを示した。地理総合における世界規模と生活圏規模の課題の解決策を考察・構想する学びを基に,地理探究において持続可能な国土像を考察・構想するなど,地理教育全体を見据えて地理ESD授業を関連づけていく必要がある。
  • 由井 義通
    2019 年 12 巻 3 号 p. 193-204
    発行日: 2019年
    公開日: 2020/03/25
    ジャーナル オープンアクセス
    日本の都市地理学において研究蓄積が少ないのは,発展途上国をフィ−ルドとした研究である。インドはリサ−チビザの取得が難しく,地域調査が難しい。本報告の目的は,インドの都市研究を展望し,インドでの数次にわたる都市調査経験から,著者自身が試行錯誤した調査手法が,次世代のインドの都市研究の参考となるように地理学による海外都市研究の意義と課題について検討することである。
  • 池田 真利子
    2019 年 12 巻 3 号 p. 205-206
    発行日: 2019年
    公開日: 2020/03/25
    ジャーナル オープンアクセス
  • 池田 真利子, 坂本 優紀, 中川 紗智, 太田 慧, 杉本 興運, 卯田 卓矢
    2019 年 12 巻 3 号 p. 207-226
    発行日: 2019年
    公開日: 2020/03/25
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    本稿は,隣接諸領域において長らく術語となってきた景観を夜との関係から考察することで,景観論に若干の考察を加えることを目的とする。景観の原語とされるラントシャフトは,自然科学分野にて紹介され,方法論的発展の必要と相まって視覚的・静態的・形態的に捉えられた。他方の人文学領域においては,景観・風景の使い分けがなされてきたが,1970年代の景観の有するモダニティに対する批判的検討以降も視覚的題材がその考察の主体であった。夜を光の不在で定義すると,人間が視覚で地表面を捉えることのできない夜の地域の姿が浮かび上がってくる。これは,視覚を頂点とするヒエラルキ−を再考することでもある。同時に夜に可視化される光と闇に,近代以降,人間は都市・自然らしさという意味を見出してもきた。それは,光で演出する行為であり,星空を見る行為でもある。現代はその双方が自然と都市に混在するのである。
  • 夜間の新宿・銀座・渋谷の比較
    杉本 興運, 太田 慧, 飯塚 遼, 坂本 優紀, 池田 真利子
    2019 年 12 巻 3 号 p. 227-245
    発行日: 2019年
    公開日: 2020/03/25
    ジャーナル オープンアクセス
    2020年の東京五輪を見据えた都市戦略や観光政策と関連して,都心の商業地に集積する飲食店が観光資源やナイトライフ資源として注目されるようになった。本研究では,東京の三つの商業地(新宿,銀座,渋谷)を対象に,飲食店の集積や営業時間の特徴からみた商業地の動的特性を明らかにし,また,ナイトライフ受容基盤としての特性を検討する。飲食店の大規模POIデ−タから昼,夜,深夜での営業する店舗のジャンル別集計や空間分布を分析した結果,以下のことがわかった。どのエリアに関しても,夜,昼,深夜の順に営業する店舗が多いが,これは店舗数の多い居酒屋,ダイニングバ−・バ−・ビアホ−ル,焼き鳥・肉料理・串料理といったジャンルの飲食店の多くが,夜から営業を開始するためである。深夜では,酒類を提供する飲食店の一部が営業を継続または開始し,他は閉店する。このことは,歓楽街としての商業地の特性をよく表しているといえる。飲食店の空間分布に関しては,新宿と銀座のエリアでは,深夜に営業する店は夜のみに営業する店よりも,特定の範囲に集中的に分布していた。一方で,渋谷エリアでは,どちらのタイプの店もエリア全体に比較的広く分布していた。
  • 大久保コリアタウンの夜間営業施設に着目して
    金 延景, 中川 紗智, 池田 真利子
    2019 年 12 巻 3 号 p. 247-262
    発行日: 2019年
    公開日: 2020/03/25
    ジャーナル オープンアクセス
    本稿は,東京都新宿区大久保コリアタウンにおけるエスニック空間の夜の性質を,夜間営業施設の利用特性の分析から検討した。大久保コリアタウンの夜間営業施設からは,昼間-夜間と,夕方-深夜-早朝の時間帯において,エスニック集団の実生活に依拠した本質的なエスニシティと,ホスト社会に期待される観光資源としてのエスニシティそれぞれの様相と遷移が看取できた。また,夜の大久保コリアタウンは,昼間の領域性を薄め,歌舞伎町との連続性を強めて再構築されると考えられる。この大久保コリアタウンの領域性の再構築は,形成初期より歌舞伎町の遊興空間と深く結びつき存在してきたエスニック・テリトリ−がホスト社会の管理により縮小されながらも,韓流ブ−ムに起因する大久保側の観光地化と,第二次韓流ブ−ムによりもたらされた夜間需要の拡大といった外的要因により,そのエスニシティの境界が維持された結果と理解される。さらに,この領域性を歌舞伎町と大久保コリアタウンの境界域として捉えるならば,日本の盛り場的要素と韓国のエスニシティが交差した新たな文化的アイデンティティを有する「第3の空間」として新宿の夜の繁華街を構成し,その新たな都市文化の創造に寄与しているといえよう。
  • 日本における心霊スポットとゴーストツーリズムの事例
    矢ケ﨑 太洋, 上原 明
    2019 年 12 巻 3 号 p. 263-276
    発行日: 2019年
    公開日: 2020/03/25
    ジャーナル オープンアクセス
    夜は人間の開放感と恐怖の入り混じる時間帯であり,その恐怖は幽霊や妖怪を生み出し,現代でも都市伝説やオカルトという形で存続する。その一方で,これらの都市伝説やオカルトは好奇心の対象として消費されており,ゴーストツアーという形態で顕在化している。本研究は,心霊スポットおよび心霊ツアーを対象に,夜の場所に対する人間の恐怖と,その恐怖に対する好奇心を動機としたツーリズムを分析することで,人間が感じる恐怖と場所との関係性について考察した。心霊スポットは,場所の特性を反映して,恐怖の対象が異なり,その差異は怪談に現れる。日本におけるゴーストツーリズムは,実施企業にとって宣伝・広告の意味を持ち,倫理的な配慮がなされる。心霊スポットの分布と心霊ツアーのコースは一致せず,ツアーでは主に郊外の心霊スポットを消費している。
  • 沖縄県石垣島における星空ツーリズムの発展を通して
    卯田 卓矢, 磯野 巧
    2019 年 12 巻 3 号 p. 277-294
    発行日: 2019年
    公開日: 2020/03/25
    ジャーナル オープンアクセス
    本稿は沖縄県の石垣島を対象に観光資源としての星空の構築プロセスを検討した。石垣島では近年,自治体の観光基本計画に基づいた星空ツーリズムの推進や「星空保護区」の暫定認定,また星空観望専門の観光事業者を含む関連ツアーの増加とツアー内容の多様化などにみられるように,星空の観光資源化が急速に進行した。この要因には以下の3点が関係していると考えられた。第一に石垣島の観光地的性格を基盤とした星空観望ツアー導入の容易さ,第二に南の島の星まつりの開催による星空の価値化とその共有,第三に自治体における星空を対象とした観光振興の取り組みである。また,石垣市による「星空保護区」の申請のような資源の新たな価値づけの作業は,観光資源の競合状況の中で地域を発展させる取り組みとして有用であった。以上の石垣島の動態は「夜間」のような新規性を有する対象の観光資源化を目指す地域において重要な視点になり得ると考えられる。
  • 池田 真利子
    2019 年 12 巻 3 号 p. 295-297
    発行日: 2019年
    公開日: 2020/03/25
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