日本在宅医療連合学会誌
Online ISSN : 2435-4007
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原著
  • 實金 栄, 井上 かおり, 山口 三重子
    2021 年 2 巻 2 号 p. 1-8
    発行日: 2021年
    公開日: 2021/10/14
    ジャーナル フリー

    本研究は訪問看護ステーション看護管理者を対象に,倫理調整役割に伴うストレスへの関連要因を検討した.調査期間は2019 年11 ~ 12 月.分析対象は管理者393 人.関連要因を重回帰分析で検討した.結果,倫理調整役割に伴うストレスには,看護基礎教育での倫理教育の有無,ガイドライン・指針等の知識の程度,倫理調整役割の必要性の認知,援助者の有無が関連していた.この結果から,倫理調整する者には,知識をどのように活用し,倫理的な会話を発展させるかというファシリテーションスキルの習得と,倫理調整する者が抱く苦悩の理解者として,力量をさらに引き出す者として,倫理調整する者への援助者が必要と考えらえた.

  • 熊谷 琴美, 大森 美穂, 坂井田 栄子, 長尾 強志, 伊藤 勇貴, 葛谷 雅文, 岡田 希和子
    2021 年 2 巻 2 号 p. 9-18
    発行日: 2021年
    公開日: 2021/10/14
    ジャーナル フリー

    地域包括支援センターの利用者に栄養指導前と指導後の状態を比較することで,栄養サポートの効果を明らかにすることを目的とした. 対象者は,地域包括支援センター利用者で,研究に同意を得た 25 名を対象とした. 身体計測値,MNA®-SF,簡易フレイル・インデックス,健康関連 QOL(SF-8),食事摂取量等で評価した. 栄養指導前後で MNA®-SF,簡易フレイル・インデックス,SF-8 の GH,PCS,主観的健康感,自己効力感,たんぱく質充足率,魚の摂取量が有意に改善した. 管理栄養士による栄養に関する介入により,栄養関連項目の改善のみならず,心理面の改善がみられた.

  • 今永 光彦, 外山 哲也
    2021 年 2 巻 2 号 p. 19-26
    発行日: 2021年
    公開日: 2021/10/14
    ジャーナル フリー

    目的:一般市民が老衰死に対してどのように感じているか,及び老衰を死亡診断時の死因として妥当と感じる人・感じない人の特性の違いを明らかにする.

    方法:一般市民にインターネットによるアンケート調査を行った.

    結果:1,003 名が回答し,8 割以上が老衰で亡くなることは「安らかな死である」と感じており,「十分な医療が受けられていない」と感じている人は約7%であった.7 割以上が「死因として妥当である」と感じていた.死生観尺度「死からの回避」が高いと有意に死因として妥当と感じていなかった.

    結論:一般市民の多くは,老衰死に対して肯定的であった.また,死生観が老衰に対する考えに影響している可能性が示唆された.

  • 清水 一郎, 福田 俊一, 土器 潔, 柳田 毅, 岡本 敬久, 濃沼 政美, 赤瀬 朋秀, 山口 高秀
    2021 年 2 巻 2 号 p. 27-36
    発行日: 2021年
    公開日: 2021/10/14
    ジャーナル フリー

    在宅医療の患者家族の多剤併用に関する意向をアンケート調査で明らかにした.回答者の 70%を占める処方薬の増減両方に同意の場合は,当該患者の通院率が低く,高い医療処置実施率で処方薬数への不満が少なかった.しかし全体として 20%は増薬を希望せず,看取り意思率が高く,特に精神神経領域の治療薬の服用中では定期薬数を多いとする傾向を認めた.反対に全体で 10%と少ないが現行処方に満足して減薬を希望せず,高い居宅率,低い看取り意思率の中で,漢方などの処方が多かった.また高い通院率,低い医療処置実施率に精神神経領域の治療薬が多いと増減両方に不同意になる傾向が存在した.処方見直しには家族にも配慮が必要である.

  • 佐藤 直, 狩野 賢二, 松村 初恵
    2021 年 2 巻 2 号 p. 37-43
    発行日: 2021年
    公開日: 2021/10/14
    ジャーナル フリー

    在宅医療にエコーが導入される中,訪問看護師へのエコー教育や,エコー手技の難易度を比較した研究はない. 本研究では,訪問看護師のエコー実践を調査し教育の在り方を検討した.対象者の 84% が IVC 観察を行っており,対象者の100% が膀胱エコーを実施していた.IVC および,膀胱エコーの難易度は中央値 4(3 - 5)vs 中央値 2(1 - 3),(p<0.05)で, 膀胱エコーの難易度が有意に低い結果であった.所要時間は中央値 4(3 - 5)vs 中央値 2(1 - 3),(p <0.05)で膀胱エコーの所要時間が有意に低い結果であった.患者宅で実施する必要度は,中央値 4.5(3.8 - 5)vs 中央値 5(4.3 - 5),(p = 0.13)であり有意差は認めなかった.膀胱エコーは在宅医療現場で実施する必要度が高く,実施に伴う所要時間や難易度は低い.そのため優先的に習得するべき手技である.

  • 小原 淳子, 木ノ下 智康, 田中 誠也, 手嶋 花絵, 多田 奈々, 山田 小桜里, 大橋 渉, 伊藤 眞奈美, 三浦 久幸
    2021 年 2 巻 2 号 p. 44-51
    発行日: 2021年
    公開日: 2021/10/14
    ジャーナル フリー

    入院中に必要と判断される支援内容と実際に退院後に必要となる支援内容の認識の「ずれ」の特徴について診療情報を用いて検討した.調査対象は 2018 年 4 月 1 日~ 2019 年 3 月 31 日に当センタートランジショナル・ケア活動の対象となった患者76 名.入院中に支援が不要と判断された支援項目のうち,退院後に支援必要と判断された支援項目の発生割合は,「医療管理・介護指導」(65.8%)が最多で,続いて,「関係機関連携支援」(27.3%),「介護サービス利用支援」(27.1%),「薬剤指導(22.6%),「栄養指導」(15.9%)であった.認識の「ずれ」への対応は項目毎に支援内容やスタッフの職種を考慮する必要がある.

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