日本水文科学会誌
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47 巻 , 3 号
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総説
  • 池田 光良, 秋田 藤夫, 阪田 義隆, 知北 和久
    2017 年 47 巻 3 号 p. 145-161
    発行日: 2017/12/28
    公開日: 2018/01/26
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    十勝平野の地下水盆は,その造盆地運動に伴って形成され,不圧帯水層,4層の被圧帯水層,温泉帯水層の6層に大別される。地下水温,水の安定同位体比,一般水質,地下水位(水頭)の変動解析,および熱移流拡散解析から見て,十勝平野の地下水は天水起源で,周辺山麓から涵養され,平野の中心部へ流動している。安定同位体比の高度効果を反映して,より深い帯水層でより軽い安定同位体比を示す傾向がある。十勝中央断層の東側ブロックは,やや透水性があると推定される同断層付近を除いて,十勝地下水盆の難透水性境界的な役割を果たし,十勝川温泉は地下水の収束場に位置していると見なせる。以上の結果は,溶存有機物を用いた地下水調査からも支持されている。このほか,十勝平野の温泉地下水位は巨大地震に伴うコサイスミックな水位変化が顕著である。地震に伴う地下水位変化は帯水層の水理特性と密接に関係することから,地下水盆の水理地質構造を理解するうえで有用な情報を提供する。本総説では,十勝平野を例として広域地下水流動系を解明するための環境トレーサーと地下水位変動の有効性について議論する。

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