産業カウンセリング研究
Online ISSN : 2435-4554
Print ISSN : 1880-9669
最新号
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原著
  • 原 恵子, 堀内 泰利, 岡田 昌毅, 依藤 聡, 清水 康子, 正道寺 博之
    2020 年 22 巻 1 号 p. 1-14
    発行日: 2020/09/30
    公開日: 2021/01/20
    ジャーナル フリー

    本研究は非専従執行役員に着目し,本務と組合活動の両立を通した職業的発達プロセスを明らかにすることを目的とする。リサーチクエスチョンは以下とする。1)非専従執行役員はどのような経緯で役員を受任し,その後役員としての役割遂行と意識や行動はどのように変化するのか。2)役員としての役割遂行と意識や行動の変化にはどのような要因が関連するのか。非専従の形態で自社の労働組合において執行役員を担っている者16名(平均年齢は36.3歳)を対象とした。半構造化面接は15問で構成された。内容は逐語化し,修正版グラウンデッド・セオリー・アプローチ (M-GTA)で分析され,66概念で理論的飽和に達したと判断した。概念間の関連から14カテゴリー,5カテゴリーグループとして整理された。主な結果として,非専従執行役員における本務と組合活動の両立を通した職業的発達は,役員になるまでの逡巡や受任する際の経緯があり,役員としての役割遂行と意識や行動の変化が進み,苦労とやりがいの両面があるなか役員だからこそから得られた経験が積み重なり身につくことも増え,本務への建設的な影響と自身のキャリア自律意識の両方が促進されているプロセスであることが示唆された。

資料
  • 森本 康太郎
    2020 年 22 巻 1 号 p. 15-24
    発行日: 2020/09/30
    公開日: 2021/01/20
    ジャーナル フリー

    本研究では,REBTを用いたキャリア支援の具体化に向けた基礎的データを提示することを目的とし,就職活動を経験したが内々定を獲得できていない大学4年次生を対象に半構造化面接を行い,イラショナルキャリアビリーフの構成概念を探索的に検討した。発言内容を分析し,「自己の価値下げ」,「自分らしさの隠伏」,「就活の無駄」,「楽な就職」,「環境依存」,「受験者尊重」の6のカテゴリーを設定した。また,各カテゴリーについて,REBTにおけるイラショナルビリーフの分類である,1)絶対的要求,2)過剰な恐れ,3)価値の全否定・人としての包括的評価,4)低い欲求不満耐性,との対応を検討した。これらのうち,就職活動そのものに関連する内容としてとらえられるビリーフへの介入は,学生が就職活動に臨むうえで現実を認識し受容するうえで有用であると考えられる。また,「自己の価値下げ」はREBTの無条件の自己受容と関連させ,ライフキャリアの支援という視点から取り上げることができる。本研究の結果は,今後REBTの技法体系を適用したイラショナルキャリアビリーフに介入するキャリア支援の具体化や尺度作成の際に,基礎的資料として活用することが可能と考えられる。

書評
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