日本イオン交換学会誌
Online ISSN : 1884-3360
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13 巻, 1 号
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  • 三瓶 友広, 新井 剛, 韋 悦周, 熊谷 幹郎, 武田 邦彦
    2002 年 13 巻 1 号 p. 2-9
    発行日: 2002/01/25
    公開日: 2010/03/18
    ジャーナル フリー
    硝酸溶液におけるCe (IV) , Ce (III) とNO3-との錯形成挙動を検討し, 種々の硝酸濃度および温度条件下でCe (IV) のアニオン交換特性を測定し, またカラム法によるCe (IV) と他の軽希土類元素との分離性能を調べた。1mol・dm-3以上の硝酸溶液中でCe (IV) はCe (NO3) 5-, Ce (NO3) 62-といったアニオン性のニトラト錯体を形成し, アニオン交換体に比較的強い吸着性を示すことが認められた。一方, 吸着したCe (IV) は時間の経過とともに交換体との酸化還元反応により非吸着性Ce (III) に還元され溶液中に溶出し, 温度が高いほど溶出速度が促進された。温度303K, 6mol・dm-3HNO3溶液中でAR-01アニオン交換体によるCe (IV) の吸着分配係数は約100dm3・kg-1に達し, カラム法によりCe (IV) とLa (III) , Nd (III) を含む硝酸溶液からCeが高純度に分離された。
  • Hunsuk KIM, Min KIM, 小澤 一郎, 斎藤 恭一, 杉田 和之, 玉田 正男, 須郷 高信, 佐藤 克行, 秋葉 光雄, ...
    2002 年 13 巻 1 号 p. 10-14
    発行日: 2002/01/25
    公開日: 2010/03/18
    ジャーナル フリー
    ポリエチレン製多孔性中空糸膜を基材膜として, 放射線グラフト重合法を適用し, エポキシ基をもつビニルモノマー, グリシジルメタクリレート (GMA) を重合した。その後, イミノジエタノール (IDE) , ジイソプロパノールアミン (DPA) およびN-メチルグルカミン (NMG) とエポキシ基との反応によって, グラフト高分子鎖にキレート形成基を導入した。グラフト率やモル転化率を変化させて, さまざまなキレート形成基密度や透過流束をもつキレート多孔性中空糸膜を作成した。キレート形成基密度が約2mol/kgのDPA基をもつキレート多孔性中空糸膜の透過流束は, 基材膜のそれの50%になった。ゲルマニウムのキレート形成基への拡散移動抵抗が無視できるので, ゲルマニウム溶液の透過流量を上げると, キレート多孔性中空糸膜へのゲルマニウムの総括吸着速度が高まることを実証した。
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