日本イオン交換学会誌
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26 巻, 2 号
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学会賞受賞論文
  • 早下 隆士
    2015 年 26 巻 2 号 p. 15-22
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/05/26
    ジャーナル フリー
     分子認識反応をいかに物理情報や化学情報に変換するかが,新規な超分子センサーを設計する上で極めて重要である。本研究では,水中でイオンや分子を認識するために 2 種類のタイプの分子認識イオン交換能を有する超分子センサーを開発した。第一に,アルカリ金属イオンを認識するクラウンエーテル部や糖を認識するフェニルボロン酸部を有する両親媒性アゾプローブを設計した。ゲスト認識で誘起される会合状態変化を利用することにより,超分子センサーとして機能することを明らかにした。また異なる世代のポリアミドアミンデンドリマー表面に,アニオン性のフェニルボロン酸型プローブを自己集積させることにより,水中での特異な糖認識に成功した。第二に,シクロデキストリン(CD)の包接機能を用いた超分子センサーの開発を行った。ボロン酸型蛍光プローブおよびアゾプローブと,CD,化学修飾 CD,および CD ゲルとの様々な CD 複合体とすることにより,共同効果に基づく特異な糖認識が可能となった。また γ-CD 空洞内でのジトピック型アゾプローブのねじれ構造を,多点でのゲストイオン認識により制御することによって,新しい超分子キラリティーの発現に成功した。
一般論文
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