日本イオン交換学会誌
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6 巻, 1 号
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  • 山崎 浩道
    1995 年 6 巻 1 号 p. 2-12
    発行日: 1995/05/15
    公開日: 2010/03/18
    ジャーナル フリー
    含水酸化チタン-ケイ素 (TS) 及び含水酸化チタン-ジルコニウム (TZ) について, イオン交換体としての性質並びに種々放射性元素の固定化性能に関する我々の研究結果を概説した。チタン含量が0.37-0.67のTSは単純な金属含水酸化物の収着容量からは予測できない高い収着性を示すが, TZの収着容量は含有している含水酸化チタンのそれに支配される。これら交換体の典型金属に対する親和性は交換基の酸性度と共に増大するが, 遷移金属の収着反応ではそのような単純な関係が見られず, 遠隔のクーロン相互作用に加えて配位結合形成のようなイオンと交換基との直接の相互作用も選択性を決める因子として重要である。何れの交換体も600℃までは際だった結晶化を起こさず, 極あて優れた耐熱性を有する。高温でか焼した交換体からのSr2+, Co2+, Eu3+及びTh4+の溶解は何れの交換体においても安定なチタン酸塩の生成により非常に低く押さえられる。TSからのCs+とUO22+の侵出率は熱処理温度の上昇につれて著しく減少し, 収着されたイオンは構造が未知の安定なチタンシリケイトに転換されることが示唆された。か焼したTZでは可溶性のCs2O, α-U3O8が生成するために, 熱処理による浸出性の抑制は期待できない。
  • 超純水製造用イオン交換樹脂開発グループ
    1995 年 6 巻 1 号 p. 13-15
    発行日: 1995/05/15
    公開日: 2010/10/28
    ジャーナル フリー
  • 庄司 宏, 小田島 貴之, 島津 省吾, 上松 敬禧
    1995 年 6 巻 1 号 p. 16-22
    発行日: 1995/05/15
    公開日: 2010/03/18
    ジャーナル フリー
    Fe3+, Al3+, Zr4+カチオンで交換したリチウムテニオライトが, アルコールの脱水反応において固体酸触媒として触媒活性があり, なかでもFe3+カチオンで交換したFe交換テニオライトが最も高活性であることを見いだした。この触媒活性が反応温度と前処理温度に依存することは層間隔の温度依存性から説明することができ, 反応は層間で進行していることが示唆された。いずれの固体酸触媒についても, アルコールの分子間脱水と分子内脱水に対する特異的な形状選択性は認められなかった。ホスト化合物をモンモリロナイト, リチウムヘクトライトとした場合には, アルコールの脱水活性は非常に低くなった。ホスト化合物の違いによる反応活性の相違は, ホスト化合物層間のFeの存在状態がテニオライトと異なること, 即ちFe交換テニオライト中のα-ゲーサイトが活性点であると考えることにより説明できた。ピリジン-TPD法から求められる酸量と触媒活性との間によい相関関係が認あられ, ピリジン-TPD法がカチオン交換した層状化合物の酸量の評価法として優れていることがわかった。
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