東北脊梁地域、宮城県加美郡の宇津野層(中期中新世)中に産する火山岩(宇津野火山岩)について記載・分析(OM, SEM-EDX, TEM)を行い、その形成過程について考察した。宇津野火山岩は1100℃・>10kbarでマグマ中から斜長石・斜方輝石・普通輝石などを晶出後、圧力の低い環境(5 - <10 kbar)で、Feに富むマグマと混合した。その際の温度は1100℃で、混合によって斜方輝石と普通輝石はピジョン輝石へと変化し始め、plは一部溶融しながら組成を変化させ、最終的に急冷されたと考えられる。
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