景観生態学
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21 巻 , 1 号
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特集「風土性と地域・まちづくり」
  • 伊東 啓太郎
    原稿種別: 巻頭言
    2016 年 21 巻 1 号 p. 1-3
    発行日: 2016年
    公開日: 2017/08/31
    ジャーナル フリー
  • 山口 覚
    原稿種別: 実践報告
    2016 年 21 巻 1 号 p. 5-13
    発行日: 2016年
    公開日: 2017/08/31
    ジャーナル フリー
  • 廣瀬 俊介
    原稿種別: 意見
    2016 年 21 巻 1 号 p. 15-21
    発行日: 2016年
    公開日: 2017/08/31
    ジャーナル フリー

    人間が生き続けるためには持続社会を構築する必要がある.生態学的土地・資源管理は,持続社会構築の基礎条件として求められる.人間の関与を含めて生態系を総合的に研究する景観生態学は,動態である環境の確かな理解に向き,持続社会構築のために社会的装置を整備・運用・維持管理・更新することに応用できる.風土は,厳密には当地の生活者らに共有される「生活世界」観と見なせる.したがって,風土を考察する上では人文科学的研究が必要となり,そのことは主に自然科学を基盤に社会科学的検討を加えてきた景観生態学の総合環境科学的可能性を引き出す上で,重要な意義を持つと考えられる.本論では,景観生態学に風土研究を組み入れるための検討と,その先に行い得る持続社会の一部装置の実装としての生活環境のデザイン,ひいては風土形成のこれからへの関与に関して論考を試みる.

  • 廣瀬 俊介
    原稿種別: 実践報告
    2016 年 21 巻 1 号 p. 23-28
    発行日: 2016年
    公開日: 2017/08/31
    ジャーナル フリー
  • Andreas Langer
    原稿種別: PRACTICAL REPORT
    2016 年 21 巻 1 号 p. 29-32
    発行日: 2016年
    公開日: 2017/08/31
    ジャーナル フリー

    The Südgelände, originally a freight rail yard, today is a conservation area and nature-park in which urban industrial nature is both protected and accessible to the public. A concept of limited intervention transformed the already existing tracks into paths. These were complemented by the addition of a metal walkway construction traversing the four hectares of nature conservation area. It provides the general public access to the site without any direct impact on the vegetation. In order to preserve the immense diversity of flora and fauna a typology of space was defined. The different succession stages characterising the transformation from rail yard to wilderness were to be kept and continued by using various maintenance interventions. The remnants of the former train use are still visible.

  • 深町 加津枝, 奥 敬一
    原稿種別: 調査研究報告
    2016 年 21 巻 1 号 p. 33-41
    発行日: 2016年
    公開日: 2017/08/31
    ジャーナル フリー

    来訪者としての大学生による比良山麓の里山暮らしの価値認識を明らかにし,さらに近年の市民活動による自然資源利用の動向をふまえ,里山暮らしに対する価値観と新たな自然資源利用との関わりについて考察した.調査では,大学生147名の「比良の里山の魅力は何か」に関する実習レポートから,里山の価値と関わる用語をすべて抽出した後,用語の意味や前後のつながりから整理,分類し,里山の価値を説明するキーワードや分類軸を検討した.実習レポートの記述の中で出現頻度がもっとも高かった用語は「自然」であった.「自然」のあり方,「自然」との関わりが重要であり,「自然」をどのように利用するかが,里山暮らしの価値の基本となっていると考えられた.また,里山暮らしの価値に関する主な用語は,「昔ながらの」「穏やかな」「豊かな・多様な」「理にかなった・調和した」「つながった」に5区分された.暮らしの場で自らが直接里山の自然,文化に関わることを里山暮らしの価値ととらえることは,来訪者としての学生,市民活動に共通しており,伝統的な要素に新しい要素をうまく取り入れる工夫を加えていくことが,里山暮らしの価値を高めることにつながると示唆された.「昔ながらの」「理にかなった」など5つの指標に結びつく景観構成要素や,生活様式,土地利用を議論,提案することが,これからの風土性・地域性を考慮したまちづくり・地域計画において肝要である.

  • 藤田 直子
    原稿種別: 実践報告
    2016 年 21 巻 1 号 p. 43-47
    発行日: 2016年
    公開日: 2017/08/31
    ジャーナル フリー
  • 伊東 啓太郎
    原稿種別: 意見
    2016 年 21 巻 1 号 p. 49-56
    発行日: 2016年
    公開日: 2017/08/31
    ジャーナル フリー

    風土性と地域・まちづくりについて,特徴的なランドスケープの事例とランドスケープデザインの実践を踏まえながら,景観生態学からのアプローチとその課題について整理,考察した.都市における生物多様性と地域特性を取り入れながら設計した都市公園を事例として,デザインプロセスとその特徴を再検証した.パブリックな空間におけるデザインには,制約条件が多い.このため,地域の特性を表現し,デザイン性を高めるには,地形,植生,歴史や文化を直接的,間接的に取り入れてゆく必要がある.特徴的なランドスケープは,そのままでも人を惹きつけ,守られる可能性が高い.ここでは,日常にあるランドスケープを地域の歴史や自然の中にどのように位置づけ,デザインしてゆくかということについて考察した.

  • 鎌田 磨人
    原稿種別: 総説
    2016 年 21 巻 1 号 p. 57-67
    発行日: 2016年
    公開日: 2017/08/31
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    風土構造の把握を基にした,豊かな空間の再生・創造が必要だ.そのツールとしての景観生態学の有効性を,以下のように検討した.まず,「景観」の概念をふりかえり,景観生態学のめざすところについて整理した.次に,和辻,ベルク,桑子の論説を基に「風土」の概念整理を行った.そして,風土は,自然―人―手段―道具・技術の円環的で動的な関係性によって類型化できることを示した.あわせて,風土という側面からみたとき,日本の国土空間が危機的な状況にあるということについても整理し,「風土」と「地域・まちづくり」を結び付けることの意味と必要性を浮かび上がらせた.最後に,景観生態学が風土の把握にどのように役立てられるのか,具体的に示した.

短報
  • 久本 洋子, 江上 浩, 鈴木 重雄
    原稿種別: 短報
    2016 年 21 巻 1 号 p. 69-74
    発行日: 2016年
    公開日: 2017/08/31
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    放置竹林の整備において,いかに簡便にタケを駆除するかは重要であり,その上で早期の広葉樹林への誘導が期待される.本研究では,稈を全伐して更地にした状態で塩素酸ナトリウム50%粒剤(製品名:クロレートS)を全面土壌散布する方法が放置竹林の広葉樹林への樹種転換を促す簡便な手法となりうるかを検討した.2013年5月に千葉県千葉市の放置マダケ林に試験地を設置し,稈全伐後に薬剤を散布しその後の再生竹を伐採する区(薬剤処理区)と,対照として稈伐採のみを実施する区(薬剤無処理区)において2年半の植生変化を記録した.薬剤の効果が完全に消滅したと考えられる薬剤散布処理から4ヶ月後の2013年9月に植生調査を開始した.薬剤処理区では2013年9月以降マダケは低木層に達しておらず,草本層でも被度は最大で1であった.草本層ではメマツヨイグサなどの外来の高茎草本が優占し,植被率は低木層に比べて高く,増加傾向にあった.一方,薬剤無処理区では2013年9月から2014年10月ではマダケが低木層で被度4となり,低木層の植被率は80%と高く,草本層の植被率は低かった.2015年5月以降には低木層まで達する高さのマダケは無くなった.これはマダケの稈を伐採し続けたことによると考えられる.その結果,低木層の植被率が低下し,草本層の植被率が増加した.また,2015年5月には薬剤無処理区においても,薬剤処理区で2013年9月から出現していた外来草本種が確認されるようになった.すなわち,調査開始から約1年8ヶ月経過して薬剤無処理区は薬剤処理区に似た植生へと遷移した.全ての区において,草本層で先駆・早成樹種を含む木本が出現したが,低木層の木本の種数は顕著には増加しなかった.低木層では最初の稈全伐時に伐り残した木本が2年半経過時にも生存していた.以上から,本調査地では,薬剤散布によって伐採のみを続けるよりも早期にマダケを抑制することに成功した.しかし,薬剤無処理区と薬剤処理区ともにマダケの再生抑制後にすぐに高茎草本が侵入して草本層を優占したため,結果的に試験開始から2年半経過した時点で,両区の木本種の出現に大きな差が生じなかった.早期の広葉樹林化には,最初の伐採時にできる限り木本を残すことが重要であり,さらに高茎の帰化草本の刈り払いや広葉樹の苗木の植栽といった積極的な介入を行う必要が考えられる.

  • 丹羽 英之, 林 直弥, 森本 幸裕
    原稿種別: 短報
    2016 年 21 巻 1 号 p. 75-80
    発行日: 2016年
    公開日: 2017/08/31
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