〔目的〕理学療法学科を中途で退学もしくは転学部した学生の成績特性を明らかにすることである.〔対象と方法〕留年することなく卒業した学生93 名と退学もしくは転学部した学生23 名を対象とした.第1,第1~2,第1~3,第1~4 セメスターの4 期間で専門必修科目から算出できるgrade point average estimated with required subjects (GPA-RS)を算出し両群を比較した.ROC 曲線からカットオフ値を求め,感度,特異度,信頼度を求めた.〔結果〕4 期間すべてで退学群のGPA-RS が有意に低かった.カットオフ値は1.93~2.09,感度は63.2~83.3%,特異度は76.3~89.2%,信頼度は75.9~88.3%,偽陰性率は16.7~36.8%であった.〔結語〕退学する学生のGPA-RS にて1,2 年次に中途退学の恐れのある学生を抽出できる可能性が示唆された.
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