沙漠研究
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27 巻 , 4 号
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短報
  • 鈴木 康平, Tsagaanbandi TSENDEEKHUU, Radnaakhand TUNGALAG, 上條 隆志, 篠田 雅人
    2018 年 27 巻 4 号 p. 127-134
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/05/04
    ジャーナル フリー

    これまでモンゴルでは質的な植生劣化状況を評価するために,家畜キャンプや水辺からの距離が近い場所と遠い場所間で植生構造を比較し退行の指標種が抽出されてきた.しかしこのような方法では,家畜キャンプや水辺から離れた場所,すなわち放牧強度が低い場所において,過去から現在にかけて植生劣化が生じていないかは把握できない.そこで本研究では過去に収集された植生資料を活用することで,この放牧強度が低い場所における長期的な植物種組成変化を把握することを目的とした.2013年から2015年にかけてウランバートル近傍のステップ帯において全12地点で植物種組成を記録した(現在データ).これらのデータと1960年代から1980年代にウランバートル近傍を含むステップ帯で収集された植物種組成データ(過去データ)の植物種組成を比較した.序列化を行った結果,現在データと過去データの地点は離れて配置されており植物種組成の類似性は低いと評価された.さらに現在データの植物種組成は放牧強度が高い家畜キャンプや水辺の近くで収集されたデータの植物種組成に類似していると評価された.具体的にはKoeleria macranthaPoa attenuataBupleurum bicauleの出現頻度の減少が,現在データと過去データ間の植物種組成の相違に寄与していると考えられた.

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