〈研究目的〉臨床実習で病名告知問題に遭遇してジレンマに陥った看護学生に、どのような指導が必要であると認識されているかを明らかにする。
〈研究方法〉看渡教員養成講習会受講生139人を対象に、自由記述式の質問紙調査を実施した。調在では、病名告知問題にジレンマを感じている学生の事例を臨床実習の模擬場面として提示し、行おうと考える指導内容を質問した。得られた回答は、看護教員3人で学生のジレンマに指導の必要性を認識しているか否かに分類し、さらに具体的な指導内容について分類を行った。この分類はJameton.Aの倫理的課題解決モデルを参考にした基準を用いて行った。
〈結論〉1.学生のジレンマに指導の必要性を認識する指導者は少なく、病名告知問題への学生の価値観を育成しようとする者は少なかった。2.指導者が考える対処方法に学生を従わせようとする指導者が多く、学生自身に考察させる者は少なかった。