目的:高齢者が「住み慣れた地域、我が家で最期まで暮らし続ける」ための要件のひとつと考えられる、人生の最終段階の治療、看取りの場として「自宅」を希望する高齢者の背景、意識を明らかにする。
方法:(1) T市の協力を得て、市内のイベント、講演会に於いて60歳以上の高齢者1,340人へ無記名自記式の方法にて質問用紙を配布した。(2) 人生の最終段階の治療、看取りに「自宅」「自宅以外」を選択した人達と背景、意識に関する他の質問への回答項目との間でクロス解析を行った。
結果:郵送法にて385名(回収率29%)の回答が得られた。人生の最終段階における治療、看取りに「自宅」を希望する人は、「自宅以外(病院・高齢者施設)」を希望する人に比べ在宅医療・介護や看取りに関する多様な情報を得ることに関心が高く、現在の「かかりつけ医」との関係性が深いことが明らかとなった。男性の方が有意に「自宅」を希望する割合が高かった。
考察:「住み慣れた地域、我が家で最期まで暮らし続ける」高齢者を増やすための施策を考える際には、現状で、人生の最終段階の治療や看取りに「自宅」を希望する高齢者の意識を勘案し、在宅医療や自宅看取りを具体的にイメージ出来るような情報提供や体験的な内容を取り入れることが必要と思われた。また、高齢者の意思決定に影響を与える「かかりつけ医」の参画の重要性が示唆された。
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