日本在宅看護学会誌
Online ISSN : 2760-5019
Print ISSN : 2187-168X
13 巻, 2 号
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巻頭言
集会長講演
原著
  • 坂本 仁美
    原稿種別: 原著
    2025 年13 巻2 号 p. 6-17
    発行日: 2025年
    公開日: 2026/08/05
    ジャーナル フリー

    目的:役割理論に基づき、地域包括ケアシステムにおける看護師への役割期待の構成要素を検討する。

    方法:社会的規範および役割観念から役割期待を抽出し、地域包括ケアシステムにおける看護師への役割期待を測る尺度を作成し、地域包括ケアに携わる看護師以外の職種に対し、期待度および実践度を調査した。分析は、項目分析、妥当性の検討として因子分析、ω係数を採用した信頼性分析、Wilcoxonの符号付順位検定を用いた役割期待度と実践度の分析を行った。

    結果:社会的規範と役割観念から導き出された役割期待を構成する要素は、55項目から36項目に集約され、《患者を包括的にとらえその人権を尊重するとともに、患者が希望する生活を継続できるよう支援体制を構築する》、《患者に必要な支援がいきわたるようにあらゆる事態を想定し支援のコーディネートをする》、《患者が必要とする看護ケアを実施する》の3つの役割期待が抽出された。

    結論:役割期待を構成する要素の検討結果から、集約された36項目は役割期待を反映すると判断した。

研究
  • 村川 奨, 上田 泉
    原稿種別: 研究
    2025 年13 巻2 号 p. 18-28
    発行日: 2025年
    公開日: 2026/08/05
    ジャーナル フリー

    目的:都市部における災害下の訪問看護事業所間連携体制構築に関する管理者の認識を明らかにする。

    方法:管理者6名を対象に半構造化面接を行い、質的記述的方法により分析した。

    結果:連携の障壁を感じながらも社会的使命を持って活動する管理者の認識として【多様な組織構造とリソースの差により関係構築が難しい】、【地域の事業所はライバルであり共同体でもある】、【経営とのバランスを考えつつ訪問看護の社会的使命を果たす】など5つのカテゴリー、連携体制構築の促進に関する管理者の認識として【平時の訪問看護活動を通して支援し合える関係を作る】、【災害下の連携を支援するシステムや制度を整備する】などの5つのカテゴリーが生成された。

    結論:競争と協力を同時に含む事業所間の複雑な関係性の中で、管理者らは災害下において訪問看護が社会的使命を果たす必要性を認識していた。災害下の連携体制構築に向けて、平時からの連携を通して相互に支援し合える組織文化を醸成し、災害下の連携を支援するシステムを整備していく必要がある。

  • 深山 華織, 三輪 恭子
    原稿種別: 研究
    2025 年13 巻2 号 p. 29-37
    発行日: 2025年
    公開日: 2026/08/05
    ジャーナル フリー

    目的:訪問看護師の栄養アセスメント・モニタリングシート活用および管理栄養士との事例検討による成果について明らかにする。

    方法:対象者は、栄養アセスメント・モニタリングシート(以下、栄養シート)を活用し、管理栄養士との事例検討を実施した訪問看護師9名とした。半構造的グループインタビューを実施し、データは定性的コーディングにて分析した。

    結果:対象者は全て女性で、年齢は40~70歳代であった。栄養シート活用および管理栄養士との事例検討による成果として、【食・栄養支援に必要な情報とその重要性の認識】【療養者の経過と課題との関連性の明確化】【根拠に基づいた継続的な支援の実施】【栄養士との協働による食・栄養支援ネットワークの促進】が挙げられた。

    結論:訪問看護師が栄養シートを活用し、管理栄養士との事例検討会で助言を受けて協働を図ったことにより、療養者の食や栄養に関する課題を明確に導き、継続可能で効果的な支援が促進された。

資料
  • 成田 秀貴, 木立 るり子
    原稿種別: 資料
    2025 年13 巻2 号 p. 38-48
    発行日: 2025年
    公開日: 2026/08/05
    ジャーナル フリー

    目的:外来看護の移行期支援を推進する要因を明らかにする。

    方法:全国の地域医療支援病院620施設の外来看護師のうち、各施設3名ずつ最大1,860名に質問紙調査を行い、557部(有効回答率29.9%)の無回答の欠損値には多重代入法を行った。そして外来看護師の在宅療養移行支援実践評価尺度の尺度全体および4因子の総得点を外来看護の移行期支援の実践状況とし、総得点が高くなる要因について分析した。

    結果:在宅療養支援を行う1日の業務量が増えること、専門看護師が病院に在籍すること、外来にリハビリテーションを行う職種、栄養士、日常生活の相談に応じる職種がいることで、尺度全体および4因子の総得点が有意に高くなることが示唆された(p< .05)。

    結論:外来看護における移行期支援は、在宅療養支援を行う時間を確保すること、専門看護師が病院に在籍していること、外来にリハビリテーションを行う職種、栄養士、日常生活の相談に応じる職種がいることで推進されることが明らかとなった。

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