日本在宅看護学会誌
Online ISSN : 2760-5019
Print ISSN : 2187-168X
3 巻, 2 号
選択された号の論文の7件中1~7を表示しています
巻頭言
大会長講演
原著
  • 柏木 聖代, 川村 佐和子, 原口 道子
    原稿種別: 原著
    2015 年3 巻2 号 p. 44-54
    発行日: 2015年
    公開日: 2026/08/05
    ジャーナル フリー

    本研究の目的は、在宅看護学実習の実習施設である訪問看護ステーションが在宅看護学実習をどのように捉えているかを明らかにし、在宅看護学実習の在り方を検討することであった。研究デザインは質的記述的研究であり、在宅看護学実習の受け入れ実績がある訪問看護ステーションの管理者5人を対象に、半構造的インタビューを行った。

    現在行われている在宅看護学実習について、【実習目標は共通であるが、実習内容、教員の関わり方が異なる】【限られた訪問回数で学生が看護過程を展開するには限界がある】と感じていた。実習での関わりが将来の訪問看護人材確保につながることを期待し、【地域で生活している人々を対象としている】【在宅看護を担う看護師の役割】を学生に学んで欲しいと考えており、そうすることは同時に【看護の本質に触れる】ことであると考えていた。今後の課題として、近年の社会ニーズに対応するためには【専門基礎科目を学ぶ段階での在宅での実習の導入】【地域包括ケアを基盤とした臨地実習への転換】【訪問看護師養成を視野にいれた在宅看護学実習の設定】が必要であり、そのためには、【実習施設側と教員との連携の強化】を図り、在宅看護の【実践能力を高めるための時間数を増やす】必要性があると考えていた。本研究結果から、看護基礎教育における臨地実習および在宅看護学教育の在り方を看護界全体で検討することの必要性が示唆された。

研究報告
  • 宮本 美穂, 北村 眞弓
    原稿種別: 研究報告
    2015 年3 巻2 号 p. 55-65
    発行日: 2015年
    公開日: 2026/08/05
    ジャーナル フリー

    目的:地域包括支援センターに所属する保健師・社会福祉士・主任ケアマネジャーの専門職(以下、三職種)で検討された介護予防ケアマネジメントの視点を明らかにし、その視点に基づいて実践した支援の効果と課題を明らかにすることを目的とする。

    方法:介護保険制度の要支援である17事例の事例検討を三職種で行い、介護予防ケアマネジメントをするために大切であると確認した視点を抽出した。支援実施後に、大切と確認した視点に基づいて実践した評価を三職種で行い、その効果と課題を分析した。

    結果:介護予防ケアマネジメントにおいて大切と確認された視点として、26サブカテゴリーと6カテゴリー【支援者と連携を図り支援する】【支援体制づくりを視野に入れて支援を調整する】【包括的なアセスメントをする】【現在行っている取り組みが継続できるように支援する】【介護予防の観点から助言をする】【本人・家族の要望に添って支援する】に分類された。

    結論:要支援高齢者の主体的な活動を支援すること、専門職や地域の支援者が高齢者に適切な援助ができるように連携することが、介護予防に効果的であることが明らかになった。一方、持病を持ちながらも安心して取り組めるよう、専門的な知見を得た具体的な取り組みの提案や困った時の相談体制を明確にしておくこと、地域の見守り体制の構築の基盤として、個々の見守り体制を創り積み重ねていくことが課題として考えられた。

資料
  • 畠山 玲子, 増満 昌江
    原稿種別: 資料
    2015 年3 巻2 号 p. 66-73
    発行日: 2015年
    公開日: 2026/08/05
    ジャーナル フリー

    近年超高齢化社会の到来に伴い、医療ニーズが急速に増大する中、より効果的・効率的な医療の提供が求められている。

    厚生労働省においても医療提供体制の抜本的な改革が進められており、その一環として,看護師業務の見直し検討が行われ、2010年3月「特定行為に係る看護師の研修制度」が提示された。この研修制度は、高度な臨床実践能力を持つ看護師が、看護を基盤として幅広い医行為を含む看護業務を提供する事で、より患者の生活に合わせた医療の提供が可能となる新たな枠組みである。

    本研究では、高齢者との関わりが深い訪問看護師を対象に、「特定行為に係る看護師の研修制度」導入に関する意識調査を実施し、必要性の有無とその理由(必要/不要)との関連性を明らかにすると共に、訪問看護サービスを利用している高齢者に多い「疾患名」の調査を実施した。

    調査は訪問看護ステーションに勤務する看護師を対象に実施し、統計ソフトSPSS21を用い、Pearsonのカイ二乗検定とCramerの連関係数にて分析を行った。

    その結果、有効回答者の68.5%から制度導入が必要であるとの回答が得られ、その理由(必要/不要)においても有効な関連性が得られた。

  • 西崎 未和, 尾﨑 章子, 其田 貴美枝, 畑中 晃子, 御任 充和子, 山本 由香, 新井 有希子
    原稿種別: 資料
    2015 年3 巻2 号 p. 74-83
    発行日: 2015年
    公開日: 2026/08/05
    ジャーナル フリー

    目的:本研究では、4年次統合実習において医療機関の退院支援部門で退院支援実習を行った学生の学習成果を明らかにし、教育方法の課題を得ることを目的とした。

    方法:2012~2014年度に本実習を受講した学生16名全員を対象とし、実習記録(実習日誌と課題レポート)をもとに質的帰納的分析を行った。

    結果:本実習の学習成果として、【不安を抱きつつ今後の生活を模索する患者・家族の姿を学ぶ】【患者と家族の思いをくみ取る】【円滑な療養の場の移行に向けて多職種とチームをつくる】【安心して日常生活に戻れるように配慮し支援する】【リフレクションを通して自己の学習課題を見出す】の5つのカテゴリが明らかとなった。

    結論:学生は退院を前にした患者・家族の心情、看護師の基本姿勢、多職種の連携の実際、具体的支援技術等について学習していた。その背景として、充実した指導体制、退院支援計画の立案、学生のレディネスが示唆された。

feedback
Top