日本在宅看護学会誌
Online ISSN : 2760-5019
Print ISSN : 2187-168X
4 巻, 1 号
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巻頭言
原著
  • 原口 道子, 中山 優季, 松田 千春, 村田 加奈子, 板垣 ゆみ, 小倉 朗子
    原稿種別: 原著
    2015 年4 巻1 号 p. 156-166
    発行日: 2015年
    公開日: 2026/08/05
    ジャーナル フリー

     本研究の目的は、医療を要する在宅療養者の支援において看護職と介護職の連携の構成要素を明らかにし、連携の質指標の開発に資することである。訪問看護師4名の面接調査、訪問介護職員8名のフォーカスグループにより語られた連携の実際の分析により、連携の構成要素を抽出した。訪問看護師より213、訪問介護職員より41の文脈が得られ、計46項目の連携の構成要素が抽出された。更に、「看護職と介護職の連携」の構成要素は、【組織体制】【組職種役割】【連絡体制】【危機管理】【情報管理】、連携実施に係る【事前取り決め】【実施協力】【事後確認】【関係形成】の9カテゴリ(要素)に分類された。また、連携の構成要素(46項目)を、医療の質指標の3分類(構造・プロセス・アウトカム評価)に従い構造化した。質の高い連携とは、事業所内および事業所間の【組織体制】と【職種役割】に従った業務分担・人員配置などの体制の下で、確実な【連絡体制】【危機管理】【情報管理】の管理体制をもっていた。さらに、互いの職種を尊重して同じ療養者のためにともに取り組む意識によって【関係形成】を基盤としながら、確実かつ継続的に【事前取り決め】【実施協力】【事後確認】を遂行することで、在宅療養者のニーズを満たして、安全な療養をともに支える活動を行うことと推察された。

研究
  • 仁科 聖子, 小林 貴子
    原稿種別: 研究
    2015 年4 巻1 号 p. 167-175
    発行日: 2015年
    公開日: 2026/08/05
    ジャーナル フリー

     介護保険施設における高齢者の看取りに関する看護職と介護職との連携を明らかにした。本研究は、首都圏、関西、東海、北信越の9つの介護保険施設に勤務し高齢者ケアにあたる看護職に研究協力を依頼し、半構造化面接を行なった。本研究は当該大学倫理委員会の承認により実施した。研究協力者は、看護職13名、全員が女性で、年齢は30歳代から60歳代、看護職の経験年数は9年から36年であった。看護師は、高齢者の《看取りに対する介護職の不安の軽減》し、《家族の意向を尊重した働きかけ》、《高齢者の自然な看取りを支えるための医師との調整》をしていた。高齢者が《自然な生活の延長線上で看取れるよう支援》、《看取り期のプロセスに沿った介護職との協働・連携のための相談・説明》をして、介護職が不安なく高齢者の支援ができるように介護職と協働・連携していた。高齢者の意思を尊重したケアを行うために、《看護職が介護職と協働・連携するための看取りの教育》を介護職に対して行い、高齢者が亡くなった後も家族、介護職への《グリーフケアを視野に入れた支援》をしていた。介護保険施設では、介護職と対等な立場で協働し介護職の専門性を活かした連携を推進するために、看取りの教育プログラムを検討していく必要性が示唆された。

資料
  • 岡本 双美子, 大橋 奈美, 田端 支普, 笹山 志帆子, 春岡 登志子, 玉森 道子, 中村 裕美子
    原稿種別: 資料
    2015 年4 巻1 号 p. 176-183
    発行日: 2015年
    公開日: 2026/08/05
    ジャーナル フリー

    目的:病棟看護師が受け持ち患者について、退院後に利用した訪問看護ステーションの訪問看護師から、患者の退院後の状況などの情報提供を受けたことによる退院支援に関する認識の変化を明らかにすることとした。

    方法:A病院の病棟看護師で、B訪問看護ステーションから受け持ち患者の退院後の状況報告を受けた者を対象とし、半構成的面接を行った。

    結果:研究協力者は男性1名、女性10名で、平均年齢は33.2± 9.6歳であった。病棟看護師が訪問看護師から患者の退院後の状況報告を受ける前の退院支援に関する認識では、【退院後の生活を意識している】と【在宅療養への関心が低い】、【退院後の療養生活が想像つかない】、【退院支援に前向きに取り組めない】、そして【退院支援の知識が足りない】の5つのカテゴリーが抽出された。状況報告を受けた後では【在宅療養への関心を持つ】と【患者・家族の意思を尊重する】、【患者・家族が安心して過ごせるよう準備する】、そして【在宅の関係職種と連携を図る】と、4つのカテゴリーが抽出された。

    考察:退院後の患者の状況報告を受けることで在宅での生活を知ることができ、看護師自身に焦点が当たっていたものが患者とその家族に焦点が変化したことと、退院後の生活がイメージできていなかったが具体的な目標や方法が認識されるように変化していたことが明らかになった。

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