日本在宅看護学会誌
Online ISSN : 2760-5019
Print ISSN : 2187-168X
5 巻, 1 号
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巻頭言
研究
  • 松下 由美子
    原稿種別: 研究
    2016 年5 巻1 号 p. 124-133
    発行日: 2016年
    公開日: 2026/08/05
    ジャーナル フリー

     本研究の目的は、サービス開始時における一人暮らし認知症高齢者への継続的な訪問を図る看護師の働きかけを記述することである。

     方法は質的記述的デザインとし、3年以上の訪問看護経験および一人暮らし認知症高齢者の方への訪問経験を持つ看護師14名に半構成的面接を行った。分析は語られた内容の類似性、相違性に基づいてカテゴリー化した。

     その結果、訪問開始当初、まず看護師は【拒否されないよう配慮する】ようにして一人暮らし認知症高齢者の居宅に招き入れてもらい、次に訪問看護への期待と看護師に対する信頼感を高めるために、【満足感を大切にして、看護師の訪問を楽しみにしてもらう】よう働きかけていた。

     このように、看護師はサービス開始時【拒否されないよう配慮する】働きかけと【満足感を大切にして、看護師の訪問を楽しみにしてもらう】働きかけを複合的に行うことで、次回の看護師の来訪が快く一人暮らし認知症高齢者に迎え入れられるよう意図的に図り、訪問看護の継続を可能にしていたと考えられる。

  • 原 頼子, 石原 多佳子, 後閑 容子
    原稿種別: 研究
    2016 年5 巻1 号 p. 134-141
    発行日: 2016年
    公開日: 2026/08/05
    ジャーナル フリー

    [目的]熟練訪問看護師のキャリア発達の特徴を明らかにする。

    [方法]経験5年以上の14名の訪問看護師に半構造化面接を実施し、グラウンデッド・セオリー・アプローチを用いて分析した。

    [結果]訪問看護師のキャリア発達の中核をなすものは【看護に対する認識の再構築】であった。【看護に対する認識の再構築】は、看護師自身の《持ち前の強み》、療養者・家族の《暮らしへのこだわり》、療養者・家族および職場の仲間との《絆の育み》、《職場への思い入れ》、《自己と職業の同一化》、《新たなキャリアへの挑戦》と相互に関連し合いながら高められていた。同時にこの高め合いは、《醍醐味の実感》により、より促進され、反対に《現実の困難》によって停滞をしていた。

    [結論]熟練訪問看護師のキャリア発達の促進と停滞は、臨床看護師のそれとは異なった特徴があった。

資料
  • 深谷 由美
    原稿種別: 資料
    2016 年5 巻1 号 p. 142-147
    発行日: 2016年
    公開日: 2026/08/05
    ジャーナル フリー

    【目的】本研究は、デイサービスの看護職が行う利用者の健康管理と健康管理における他施設及び他職種との連携の実態を明らかにし、デイサービス利用者の健康増進に寄与するための基礎資料を得ることを目的とする。

    【研究方法】A県内全てのデイサービス約1,600か所の看護職を対象としアンケート調査を行った。調査項目は、属性、利用者の健康管理内容、他施設及び他職員との連携についてである。得られた回答は2群に分けて整理した。

    【結果】回答者は361人であった。デイサービスの看護職が行う健康管理について肯定的回答が9割を超えた項目は、利用者の状態観察が6項目、自宅での状況把握が1項目、看護ケアが3項目、家族に対する看護ケアが1項目であった。他施設及び他施設職員との連携は、ケア担当者会議に参加が必要の1項目だけが8割を超えていた。

    【結論】利用者の健康管理を維持するために、看護職の持つ情報を他職種と共有機会を確保することが課題である。

総説
  • 藤井 かし子, 柳澤 理子
    原稿種別: 総説
    2016 年5 巻1 号 p. 148-157
    発行日: 2016年
    公開日: 2026/08/05
    ジャーナル フリー

    [目的]本研究では、訪問看護師が在宅で行っているリハビリテーションの内容(具体的な内容と範囲)と機能(訪問看護師が在宅におけるリハビリテーションで果たす機能)について国内外の文献レビューにより明らかにすることを目的とした。 

    [方法]日本看護協会、CiNii、医中誌Web、CINAHL、PubMedをデータベースとし、2004年から2014年までの国内外の文献検索を行った。訪問看護師とリハビリテーションに関するキーワードで絞込み、選択基準に合致した国内文献22件、海外文献8件を対象とした。

    [結果]訪問看護師が在宅で実施しているリハビリテーションの内容は、「運動機能の維持、拡大」「生活の中でできるADLの向上」など10項目、機能は「療養者への支援」「療養者と介護者への相談機能と情報提供」「介護者への支援」「他職種との連携」の4つのテーマのもと、「療養者への教育・指導」「介護者への心理的サポート」「代弁者としての機能」など10カテゴリーを抽出した。

    [結論]在宅におけるリハビリテーションの需要が高まる中で、訪問看護師は多岐にわたるリハビリテーションにおいて多様な機能を果たしていることが明らかになった。

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