日本在宅看護学会誌
Online ISSN : 2760-5019
Print ISSN : 2187-168X
6 巻, 1 号
選択された号の論文の4件中1~4を表示しています
巻頭言
原著
  • 鍋島 純世
    原稿種別: 原著
    2017 年6 巻1 号 p. 156-165
    発行日: 2017年
    公開日: 2026/08/05
    ジャーナル フリー

    【目的】在宅高齢者のきこえに関する感情に影響を与える変数について明らかにし、その感情が精神的健康度に与える影響について明らかにすること。

    【方法】在宅高齢者に対しアンケートと純音聴力検査で両耳の1000Hzと2000Hzの40dBが聴取できるか確認した。

    【結果】 研究対象者は72人で、「きこえに対する感情」は因子分析(最尤法、プロマックス回転)を行ったところ、第1因子「社会生活における自尊心の低下」と第2因子「自己の否定的な感情」が抽出された。第1因子「社会生活における自尊心の低下」と関連が見られた変数は「耳の疾患」、「難聴の他人からの指摘」、「補聴器経験」、「きこえの自己評価」であった。第2因子「自己の否定的な感情」と関連が見られた変数は「性別」、「耳の疾患」であった。そして「社会生活における自尊心の低下」を強く感じる人は精神的健康度が低いことが明らかになった。

    【結論】在宅高齢者に対し自尊心の低下に繋がらない環境の配慮や補聴に対しての個別的な策を講じる必要性が示唆された。

  • 鈴木 健太
    原稿種別: 原著
    2017 年6 巻1 号 p. 166-176
    発行日: 2017年
    公開日: 2026/08/05
    ジャーナル フリー

    【目的】在宅維持期において重度障害のある学童とその家族に訪問する看護師がどのような実践を行っているかを明らかにする。

    【方法】民族看護学の研究方法を用いて看護師6名および子どもとその家族13名に対して参加観察と半構成的インタビューを行った。

    【結果】4つのテーマと1つのメインテーマが抽出された。メインテーマにおいて、看護師は自らの実践を「子どもと家族が動きたいと思った方向に、身体を後ろから支える」という意味の込められた「黒子」と表現し、その実践は成長することで見えてくる子ども自身の力を発揮させようとする直接的なケアを行う役割と、子どもと家族の選択した行動を影から見守るような間接的なケアを行う役割を兼ね備えていたことが明らかになった。

    【結論】本研究では、看護師自身の手によって能動的に子どもの成長・発達する力を感じ取り伸ばしていく役割、十分な子どもの状態アセスメントのもとに家族と相談せずとも子どもと家族の行動を敢えて何も言わずに見守る役割を、具体的な実践と共に新たに見出した。

研究
  • 益田 育子, 西 留美子, 篠原 実穂, 阿部 智子
    原稿種別: 研究
    2017 年6 巻1 号 p. 177-184
    発行日: 2017年
    公開日: 2026/08/05
    ジャーナル フリー

    目的:災害発生緊急時に、訪問看護師が考える各種災害対策とその準備状況をトラフ地域、被災地、一般地域に分け解析し、準備状況を明らかにすることを目的とする。

    方法:自記式質問紙を作成、倫理委員会で承認を得たのち、全国の訪問看護ステーションへ郵送、結果を統計学的方法で解析した。

    結果:対象は訪問看護師322名である。3地域ともに「停電時の医療機器の対応方法の指導」と「利用者情報リストの作成」の準備は進んでいたが、「避難訓練」に関する準備は遅れていた。トラフ地域の特徴として、多職種と連携して行う対策の準備が進んでいた。

    結論:訪問看護師は、避難支援体制を構築し、避難支援者と共にシミュレーションや避難訓練を行い、安全で効率的な避難方法を見出すためリーダーシップを発揮する必要がある。

feedback
Top