動物心理学研究
Online ISSN : 1880-9022
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44 巻, 1-2 号
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  • 青山 謙二郎, 岡市 広成
    1995 年 44 巻 1-2 号 p. 1-7
    発行日: 1995/03/25
    公開日: 2009/10/13
    ジャーナル フリー
    ラットが他個体の悲鳴を生じさせる行動を避ける原因として, 悲鳴によって自らに恐怖/不安が生じ, それによって悲鳴が負の強化子として機能するためであるとの仮説について検討した。18匹のラットが, 悲鳴群, 純音群, 強純音群の3群に配分され, それぞれの刺激に対する反応が調べられた。ラットがシャトル箱の片側に滞在している間中ずっと2つのスピーカーから音刺激が提示されたが, 反対側に滞在している間には提示されなかった。生理食塩水を投与された条件では, ラットは悲鳴 (65dB) を生じさせる行動と, 強い純音 (90dB) を生じさせる行動を共に避けたが, 純音 (65dB) を生じさせる行動は避けなかった。坑不安薬 (diazepam) を投与された条件では, 強純音と純音を生起させる行動には変化は見られなかったが, 悲鳴を生じさせる行動は避けなくなった。すなわち, 坑不安薬の投与は悲鳴から逃れる行動を選択的に弱めた。これらの結果は, ラットが悲鳴を生じさせる行動を避けるには, 悲鳴により生じる恐怖/不安が媒介的に働いていることを示唆している。
  • 内田 雅人, 石井 巌
    1995 年 44 巻 1-2 号 p. 9-19
    発行日: 1995/03/25
    公開日: 2009/10/13
    ジャーナル フリー
    18匹のラットを3群 (ブロッキング (B) 群, 対照 (C) 群, ヨークト (Y) 群) に分けて, 反応-強化子連合学習の先行経験による刺激-強化子連合学習への阻害効果を検討した。まず, 群Bには CRF スケジュールの下でレバー押しに伴う無信号の強化子呈示を経験させたが, 群C, Yには, 反応用レバーを与えず, レバー押しの経験はさせなかった。つぎに, 群Cにも反応用レバーを与え, 群BとCにはCRFスケジュールの下でレバー押しに伴って音信号を付けて強化子を呈示した。群Yには反応用レバーを与えず, レバー押しを経験させずに音信号付きの強化子を行動とは独立に呈示した。最後に, レバーを取り去った状態で, すべての群に音信号のみを行動とは独立に呈示した。音信号呈示時に群Bが示した強化子呈示位置への接近反応数は, 他の群よりも有意に少なかった。前もってレバー押し反応と強化子の連合が形成されたことによって, 音信号と強化子の連合形成が阻害されたためと考えられる。この結果は, 複合条件刺激を用いた古典的条件づけ事態で確認されているブロッキング現象が, オペラント反応と信号刺激とからなる複合事態においても観察されることを示しており, 反応-強化子連合の形成過程と刺激-強化子連合の形成過程が, 単一の次元上で競合するという考え方を支持するものと思われる。
  • 坂本 敏郎, 岡市 広成
    1995 年 44 巻 1-2 号 p. 21-29
    発行日: 1995/03/25
    公開日: 2009/10/13
    ジャーナル フリー
  • 1995 年 44 巻 1-2 号 p. 35-73
    発行日: 1995/03/25
    公開日: 2009/10/13
    ジャーナル フリー
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