動物心理学研究
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47 巻, 1 号
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  • 畑 敏道, 岡市 広成
    1997 年 47 巻 1 号 p. 3-11
    発行日: 1997/06/25
    公開日: 2009/10/13
    ジャーナル フリー
    本実験は, ラットの場所学習があらわれる発達上の時期を明らかにすることを目的とした。訓練開始日 (18日齢と21日齢) と刺激条件 (開群と閉群) を組み合わせた4群のラットに, モリス型水迷路による場所学習課題を3日間与えた。開群では装置外刺激の利用が可能であり, 閉群では不可能であった。20日齢になると, 開群では訓練4分円滞在時間が期待値である15秒よりも長くなった。しかし, 開群の逃避時間が閉群よりも短くなったのは21日齢以降であった。さらに, 22・23日齢の開群では目標設置位置横断回数が他の位置よりも多くなった。これらの結果は, ラットでは20日齢以降に場所学習能力が備わってくることを示している。場所学習能力の発達は海馬系を中心とする神経システムの機能的成熟に依存していることについて考察した。
  • 水原 幸夫
    1997 年 47 巻 1 号 p. 13-26
    発行日: 1997/06/25
    公開日: 2009/10/13
    ジャーナル フリー
    系列パタンの法則構造が消去抵抗に及ぼす効果について, ラットを被験体とした直線走路事態において検討した。用いた系列パタンは3種類 (各9試行) で, これらは単一交替法則を共通に有し, そのうえで, 強化試行の報酬量が減少法則 (D), 増加法則 (I), そしてランダム (R) のいずれかに従った。実験の結果, 強化試行とむ強化試行の走行速度が分化するパターニング反応があらわれる前の消去抵抗に関しては, 各系列パタンの効果は同等 (D=I=I) であった。これは, Capaldiの刺激残効理論に矛盾するものではなかった。しかしながら, パターニング反応があらわれた後の消去抵抗に関してはR>D=Iとなり, 刺激残効理論では説明できない結果が得られた。これは, 法則構造の単純な系列パタンで訓練されると, 消去場面に移行したとき, 訓練事態の弁別が容易になるためであると考えた。
  • 谷内 通
    1997 年 47 巻 1 号 p. 27-35
    発行日: 1997/06/25
    公開日: 2009/10/13
    ジャーナル フリー
    The present experiment examined effects of interrun interval (IRI) shift and pattern length on serial pattern learning in rats. Rats in a runway received varying number of 45mg food pellets as items of a series. In Phase 1, two groups were given long series (18-10-6-3-1-0 pellets), and the other two groups were given short series (18-1-0 pellets), under short (15-20s) or long (5-7min) IRI. All of the groups were presented their series at one time per day. All the groups developed reliable anticipation of 0 pellet. In Phase 2, each IRI was shifted from short to long or vice versa. The shift in IRI deteriorated the 0 pellet anticipation only in the group which was given 6 item series under short IRI-in Phase 1 and long IRI in Phase 2. No reliable deterioration of 0 pellet anticipation was observed in any other three groups. The interactive effect between direction of shift in IRI and pattern length on pattern tracking performance is explained most appropriately by Hulse's dual theoretical approach which suggests that either associative learning or rule learning mediate serial pattern learning depending on IRI and pattern length.
  • 青山 謙二郎
    1997 年 47 巻 1 号 p. 37-45
    発行日: 1997/06/25
    公開日: 2010/01/28
    ジャーナル フリー
    本研究は, ラットの摂食行動のセッション内での減少を, 累積摂食量の関数としてとらえることを試みた。ラット (N=16) は餌皿内へのNose-poke行動によって餌ペレットを得るよう訓練された。セッションの長さは45分であった。ラットの半数はCRFスケジュールで, 残り半数はVIに準じた強化スケジュールで強化を受けた。3水準の動因水準が食物剥奪の持続時間を変化させることにより設定された。主な結果は以下の通りである。1) どちらの強化スケジュールでも, 反応率のセッション内での低下は累積摂食量の1次関数として非常に良く記述できた。このことは, セッション内での反応率の低下は累積摂食量に比例して進行する飽和の過程としてとらえることができることを意味する。2) 動因操作の効果は回帰直線の傾きにあらわれた。このことは動因水準は, 飽和過程の進行に影響することを示唆している。
  • 長谷川 寿一
    1997 年 47 巻 1 号 p. 47-48
    発行日: 1997/06/25
    公開日: 2009/10/13
    ジャーナル フリー
  • 川合 伸幸
    1997 年 47 巻 1 号 p. 49-51
    発行日: 1997/06/25
    公開日: 2009/10/13
    ジャーナル フリー
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