動物心理学年報
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11 巻, 2 号
選択された号の論文の8件中1~8を表示しています
  • MAKOTO SAKAI
    1961 年 11 巻 2 号 p. 61-71
    発行日: 1961/12/15
    公開日: 2009/10/14
    ジャーナル フリー
    1. The EEG and heart rate responses were recorded simultaneously during the avoidance conditioning in the rats.
    2. Habituation of the EEG and heart rate responses to the CS took about 15 trials and 100 trials, respectively.
    3. In the initial stages of the avoidance conditioning there could be seen the marked increases in heart rate response and low voltage fast waves in the EEG response to the CS, both of which were discussed as the signs of high emotional state.
    4. In the final stages, the increases in heart rate response were gradually disappearing. Low voltage fast waves of the EEG responses were also gradually disappearing as the avoidance response was becoming automatic.
    5. In the early stages of the reality testing there could be seen again the marked increases in heart rate responses and low voltage fast waves of the EEG responses, both of which were discussed as a different emotional reaction from that simply elicited by the CS.
  • 隈江 月晴, 羽生 義正
    1961 年 11 巻 2 号 p. 73-82
    発行日: 1961/12/15
    公開日: 2009/10/14
    ジャーナル フリー
    D'AMATOらの実験に関連して, ヒヨコの逆転弁別学習におよぼす消去試行の効果をみるために, まず20羽のヒヨコをT迷路の中で色彩 (赤と青) の弁別をさせた。10日間 (100試行) の弁別学習で全てのヒヨコは学習規準に達したが, その後各々10羽ずつの2群に分けた。第1群は次の日から4日間 (40試行) 原正刺激に対する消去試行を与え, 5日目から10日目まで (60試行) 逆転学習をほどこした。これに対して, 第2群には消去試行を省略して, 原学習が完了した次の日から, ただちに10日間 (100試行) の逆転学習をほどこした。
    テスト日の第5日目における両群の正反応率を比較すると, 第1群の方がより大きく, 統計的に有意であった。その後も両群は同じ関係を保ち, 第10日目における両群の正反応率にも統計的に有意な差が見られた。このことはD'AMATOらの見出した結果とは逆で, すなわち彼らの初めの仮説が検証されたことを示す (その仮説は本実験におけるわれわれの仮説と同じである) 。
    両実験の結果の相違はむしろ実験上の手続きの相違に帰せられ, 同種の実験において重要な要因は, 消去試行の与え方 (自由走行, 矯正試行のいずれか) と消去試行数 (消去の程度) であろうということが結論される。したがって逆転弁別学習に関する理論的考察は時期尚早であることが示唆された。
  • 長町 三生, 福元 格太郎
    1961 年 11 巻 2 号 p. 83-92
    発行日: 1961/12/15
    公開日: 2009/10/14
    ジャーナル フリー
    本実験は, 照明による刺激変化が反応減少に及ぼす効果を明らかにする目的で行なわれたものである。実験に際して我々が仮定したことは次の様なものであった。すなわち, 照明の与えられる事態の新奇さは好奇動因を生ぜしめ, この動因により探索反応が惹き起されるが新奇さの程度は訓練事態に対する被験体の慣れの度合に依存するから, 与えられる訓練の量が多ければ, それだけ刺激が変化された事態の新奇さは増し, したがって探索反応も増加する。この場合, 探索反応の生起は訓練された反応の反応強度を妨害し, 結果として反応減少をもたらすから, 訓練の量が増すにしたがって相対的な反応減少の量も増加する。さらに, 同一訓練レベルで, 好奇動因の強さに差を生ぜしめるような2つの照明 (180Lと18L) が与えられると, 強い照明 (180L) に対して多くの探索反応が働き, 弱い照明 (18L) よりも結果として顕著な反応減少を生ぜしめるというものであった。
    そこで我々は, 54匹のシロネズミを用い, そのうち10匹を統制群とし, 残りの44匹について, その半分の被験体に対して, 直線走路で18回の強化 (飢-餌) 訓練試行を与えた後, 走路へ上記の2種の強度の照明による刺激変化を導入し, 他方, 残りの半分の被験体に対しては, 37試行目に同様の刺激変化を導入し, その時の走行時間を調べた。
    実験の結果, 18回の強化訓練試行の後に刺激変化を導入した場合, 被験体の走行時間に変化はなく, 訓練の初期における反応減少は小さいかあるいは全くないことが明らかになった。次に36回の強化訓練試行の後に刺戟変化を導入した場合, 弱い照明 (18L) による刺激変化の与えられた被験体の走行時間は有意に増加したけれども, 強い照明 (180L) に対して有意な走行時間の増加は認められなかった。したがって, 我々が最初に仮定したことを裏付ける明確な結果は得られなかったが, 少くとも, 訓練の後期に弱い照明による刺激変化が導入されると, 反応減少が惹き起されることだけは確認された。また潜時に関しては37試行目に強い照明が与えられた被験体の潜時だけが増加したが, 分散分析の結果は有意でなかった。
    最後に, 照明の強度と訓練の量を検討せねばならないこと, 刺激変化により生ずる種々の探索反応の特徴が明らかにされる必要があること, および反応減少を表現するいろいろな反応強度の測度に関連して, 他に2つの実験が可能なことなどを示唆した。
  • I.定時給食の効果
    八木 冕
    1961 年 11 巻 2 号 p. 93-102
    発行日: 1961/12/15
    公開日: 2009/10/14
    ジャーナル フリー
    シロネズミを被験個体として, 恒照明・恒温条件でかつ防響箱にいれられた回転籠を用いて, 46日間にわたって, その回転数を2時間ごとの区分で記録して, つぎのごとき結果をえた。
    1. 自由に摂食を許されている条件下 (16日間) では, ネズミは午後7時頃から翌朝3時頃までの間にもっとも多く回転歩走し, その前後はその時刻から遠ざかるにつれて回転歩走の度合が減じている。これは従来から知られている動物の夜行性の日周期と一致している。本実験では, 恒照明下であるに拘らず15日間の測定でもこの日周期の型はほとんど変容を示さず, 確立されていた。
    2. しかるに, 毎日午後1~2時までの間のみ餌を与えるといういわゆる制限給食条件 (30日間) にネズミをおくと, 夜行性リズムは漸次その型を変容し, 給餌時刻直前 (本実験では2時間区分で測定されているので, 午前11時から午後1時までの間) に, その活動性が著しく増加するに至ることが明らかにされた。しかもこの給餌直前の時刻の活動性の上昇は日がたつにつれて次第に著しくなり, あたかも回転走行反応が学習されてゆくような経過がみられた。われわれはこの定刻給食が強化として働き, 新しい活動リズムが生活体に形成されてゆくものと考える。
  • 島 孝夫
    1961 年 11 巻 2 号 p. 103-106
    発行日: 1961/12/15
    公開日: 2009/10/14
    ジャーナル フリー
    T型迷路の目標箱の一方を広く, 一方を狭くし, キンギョを目標箱で餌を与えず訓練すると, 広い側へ向う学習が成立する。この結果からこの場合に働く強化刺激について考察した。
  • 鬼沢 貞
    1961 年 11 巻 2 号 p. 107-109
    発行日: 1961/12/15
    公開日: 2009/10/14
    ジャーナル フリー
    10匹のホソワラヂムシを使用し, 触角附近に触刺激をあたえた際に生ずる擬死反応, 特に行動停止時間を調べた結果, (1) この反応がかなり状況依存的であること, ならびに (2) 刺激を繰返して呈示する場合habituationとしての特性が認められることが明らかになった。
  • 森 敏吉
    1961 年 11 巻 2 号 p. 110-112
    発行日: 1961/12/15
    公開日: 2009/10/14
    ジャーナル フリー
  • 1961 年 11 巻 2 号 p. 113-116
    発行日: 1961/12/15
    公開日: 2009/10/14
    ジャーナル フリー
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