ノンプロフィット・レビュー
Print ISSN : 1346-4116
10 巻 , 1 号
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研究論文
  • 森 保文, 森 賢三, 犬塚 裕雅, 前田 恭伸, 淺野 敏久, 杉浦 正吾
    2010 年 10 巻 1 号 p. 1-11
    発行日: 2010年
    公開日: 2011/02/24
    ジャーナル フリー
    ボランティア参加を促進するために,ボランティアの参加動機に関する関心が高まっている.しかし実証研究においては,動機とボランティア参加の関係は明らかになっていない.本研究では,ボランティアを効果的に募集するため,ボランティア活動の種類による参加要因の差異について検討した.動機,性別などの社会背景及び経済的要因と参加したいボランティア活動の種類の関係を,WEB調査のデータを用いて解析した.その結果ボランティア活動ごとに関係する動機と社会背景が異なった.そのため応募者の持つボランティアに対する動機及び社会背景から,興味を持ちやすいボランティア活動の種類を選択することが可能と考えられた.
  • 小田切 康彦, 新川 達郎
    2010 年 10 巻 1 号 p. 13-26
    発行日: 2010年
    公開日: 2011/02/24
    ジャーナル フリー
    この論文の目的は,行政とNPOの協働事業における評価導入の条件を探り,協働事業評価のあり方を議論することである.分析には,行政とNPOの協働事業に関するアンケート調査のデータを用いた.具体的には,協働事業における行政とNPO両者による事業評価の有無,及び第三者による事業評価の有無を従属変数に設定し,ロジスティック回帰モデルにより分析した.説明変数には,自治体規模・NPO組織規模などの組織要因,そして,事業規模・事業分野・事業契約形態・事業内容などの事業要因を用いて推計を行なった.重要な結果の一つとして,事業形態が評価の有無と関連している傾向が明らかになった.すなわち,行政責任が問われる委託事業では評価が実施されている一方で,補助・助成や共催事業では評価が実施されていない傾向が確認された.この結果は,協働による事業評価が行政主導で行なわれている実態を示唆していると同時に,評価におけるNPOの行政依存を意味すると解釈した.NPOの参画を前提に,協働評価体制の構築に向けた挑戦が求められる.
  • ―スマトラ沖地震と津波に関する国際比較研究―
    金 孝淑, ポター デビット, サンパニュエン クンディダ
    2010 年 10 巻 1 号 p. 27-36
    発行日: 2010年
    公開日: 2011/02/24
    ジャーナル フリー
    本稿では2004年発生したスマトラ沖地震と津波を事例として取り上げ,メディア報道におけるNGOの情報提供者としての役割を分析した.そのために,日本,アメリカ,韓国,シンガポールの4カ国で刊行されている代表的な日刊紙の記事を分析し,NGOによる情報提供の量と内容の比較分析を行なった.その結果,国別,新聞別NGOによる情報は,援助活動と現地状況に関する情報が圧倒的に多く,他組織に関するコメントは少数に留まるという共通の傾向が見られた.一方,NGOの所属と種類には,いくつかの国際NGOを除けば,新聞間でほとんど共通点が見られなかった.NGOによって提供される情報は,津波関連記事の中でより正確な現地状況を把握するための情報を提供するという一定の役割を果たしている.しかし,それはNGOによる情報の中でも少数に過ぎず,これまでの研究が指摘するように,津波関連記事に掲載された情報の多くは政府機関や国際機関に大きく依存していたことを確認した.
  • 藤澤 浩子
    2010 年 10 巻 1 号 p. 37-48
    発行日: 2010年
    公開日: 2011/02/24
    ジャーナル フリー
    本稿は自然環境保全分野のNPO・市民活動団体の長期継続要因に関する研究成果である.長期継続的な市民活動に関する調査研究及び日本の自然環境保全活動の歴史的展開を鳥瞰した後,国内における当該分野の長期継続団体150件に対するアンケート調査結果(回答数68件)を分析した.調査結果から明らかになった点は以下の通りである.(1)担い手組織の多くは,会員数・予算とも小規模で,無償スタッフによって運営されている.(2)自然環境保全団体の長期継続要因の主要な要素には,理性,感性,組織運営,活動特性,社会的要素,地域性,日常性,体験性がある.最後の3項目は,「地域生活密着性」という呼び方でまとめられる.(3)理性と感性は対立的な要素だが,「実践体験」が両者を結びつける.(4)「伝達」は,組織内外における情報共有を通して,意識共有,共感を促進する.(5)目的達成という視点から見た非営利組織の成長は規模の拡大とばかりは言えず,企業進化論とは異なる展開モデルが想定できる.
  • 水澤 良子
    2010 年 10 巻 1 号 p. 49-66
    発行日: 2010年
    公開日: 2011/02/24
    ジャーナル フリー
    本稿の目的は,千代田区の三つの特徴ある地域(麹町地区・神田地区・「丸の内」)の中ではもっとも住民との地域協働の可能性の高いことが示唆された(水澤2005)「丸の内」を改めて調査地として,昨今の再開発によって賑わいや多様性を増してきているという変化の中で,「丸の内」の「昼間区民」,すなわち従業者とその「地域への認識」にはどのような変化が生じているのかを明らかにすることである.まず,昨今の「丸の内」の変容は,ビジネスに特化していた「丸の内」の新たなまちづくりへの「模索期」として,歴史的変遷上の位置付けを行なった.次に,この「模索期」にあって,従業者にはどのような変化があるのかをアンケート調査とインタビュー調査の結果から検証し,次の四つのことを明らかにした.(1)属性の多様化(2)ライフスタイルの多様化(3)「地域への認識」の4類型(「地域協働・自立」型,「CSR」型,「仕事中心」型,「私生活優先」型)(4)「地域協働・自立」型への変容過程
    そしてこれらは,従業者のこれまでのビジネスに特化した認識,生活のありようから,多様な属性,ライフスタイル,「地域への認識」の選択を可能としてきたことを示している.
研究ノート
  • Rosario Laratta
    2010 年 10 巻 1 号 p. 67-79
    発行日: 2010年
    公開日: 2011/02/24
    ジャーナル フリー
    This study attempts to shed new light on the relationship between accountability and external advocacy in the nonprofit sector. Executive directors in two nonprofits in UK and Japan, who were part of a group of nonprofit executives previously surveyed by the author, were further investigated through semi-structured interviews and non-participatory observation. A close relationship was found between the way in which executive directors in these two nonprofits approach downward accountability and their positive or negative relationship with statutory organisations. By corroborating the findings of the author's previous survey, the results of this case study provide further insight into the different ways in which the relationship between nonprofit and public sectors are envisaged in UK and Japan.
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