日本看護シミュレーションラーニング学会誌
Online ISSN : 2758-5476
2 巻
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巻頭言
総説
  • ―看護実践能力に着目した文献検討―
    林 さえ子, 佐藤 ゆかり, 森本 直樹, 伊藤 真規
    2024 年2 巻 p. 2-9
    発行日: 2024年
    公開日: 2024/04/27
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    目的:看護基礎教育におけるシミュレータを活用した既存の教育実践を網羅的に探索する.

    方法:シミュレーション教育,看護基礎教育,看護実践能力を評価した45論文を,5年ごとの出版数,トレーニング種類,シミュレータ種類,看護専門領域,看護実践能力から検討.

    結果:論文数は2011年以降増加し,低機能・中機能・高機能シミュレータが活用され,シミュレータと模擬患者を組み合わせた実践もある.成人看護学(急性期)と基礎看護学で多く,精神看護学,在宅看護学での報告はない.看護実践能力群において,IV群:ケア環境とチーム体制を理解し活用する能力,V群:専門職として研鑽し続ける基本能力で活用が少ない.

    結論:今後は,看護実践能力のIV群・V群での展開と,精神看護学,在宅看護学の学習目標に適合するVRやAR技術を活用したシミュレータの開発・教育での活用が望まれる.

原著
  • ―日本語版Fraboniエイジズム尺度短縮版を用いた検証―
    三好 陽子
    2024 年2 巻 p. 10-16
    発行日: 2024年
    公開日: 2024/05/18
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    目的:看護学生に対するVR認知症体験および高齢者疑似体験を組み込んだ授業設計の有効性について,日本語版Fraboniエイジズム尺度短縮版(以下FSA)を用いて検証すること.

    方法:2020年,看護学専攻2年次78人を対象に,高齢者の生活を支える看護として,排泄,食事,清潔・衣生活,歩行・移動,活動・休息についての座学授業の後,VR認知症体験および高齢者疑似体験授業を実施した.対象学生が自己評価した授業開始時と体験後のFSA得点を後方視的に収集し,Mann-Whitney U検定を用いて比較検討した.

    結果:FSA総得点,下位因子である「嫌悪・差別」「回避」は,有意差は認められなかった.「誹謗」得点は,体験後に有意に低下した(P = .01).

    結論:VR認知症体験および高齢者疑似体験を組み込んだ授業設計は,看護学生が高齢者を看護する際の対象理解に役立ち,エイジズムの低減に効果的であった.

学術集会寄稿
  • 松田 岳士
    2024 年2 巻 p. 17-22
    発行日: 2024年
    公開日: 2024/06/22
    ジャーナル フリー

    教育現場での導入が進むアクティブラーニングは,授業設計の難しさと並んで学習活動や成果の評価が困難であるという課題を抱えている.本稿では,ルーブリックによる評価に焦点を当て,アクティブラーニング自体の種類,アクティブラーニングを評価するためのルーブリックの位置づけ,ルーブリック作成,使用時の注意点を整理する.具体的には,インストラクショナルデザインにおけるパフォーマンス評価,ルーブリックのスムーズな作成手順,学習者を巻き込んだルーブリック活用などの観点から,ルーブリック導入に関連する理論と実践上の要点を解説する.これらを通じてアクティブラーニングを取り入れた授業の設計過程における学習目標明確化の重要性,ルーブリック活用のためのチェックポイントなどを実例とともに紹介し,質的評価であるルーブリック評価の問題点にも言及する.

実践報告
  • 奥平 寛奈, 髙瀬 寛子
    2024 年2 巻 p. 23-29
    発行日: 2024年
    公開日: 2024/09/21
    ジャーナル フリー

    目的:2021年度はCOVID-19の感染拡大の影響で臨地実習を短縮せざるを得なくなり,バーチャルシミュレーション教材であるvSim®for Nursingとシミュレーターを用いたシミュレーション演習を組み合わせた代替実習を3日間実施したので実践報告する.

    方法:1日目は事例患者の理解,2日目はvSim®for Nursingを用いた実践,3日目はシミュレーターを用いたシミュレーションを行った.最後に,学生は代替実習3日間の学びについての感想を記載し任意で提出した.

    結果・結論:学習を通して,看護過程の学習に対する理解が深まり,よりよい看護をするためには対象者の理解とそれに伴う根拠や判断力の必要性,情報を関連付けて優先順位を考える必要があることを学んでいた.バーチャル上ではあるが双方向性のある教材のため臨地実習に近い形態で学習ができ,モダリティとしても適切であったと考える.

教材・シナリオ開発
  • ―発熱している高齢在宅療養者の対応―
    山本 かよ, 小原 弘子, 森下 幸子
    2024 年2 巻 p. 30-38
    発行日: 2024年
    公開日: 2024/11/08
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    本シナリオは,「発熱している高齢在宅療養者の対応」をテーマとした新人訪問看護師対象のシチュエーション・ベースド・トレーニングのシナリオであった.学習目標は「①アセスメントに必要な情報を収集できる」,「②収集した情報を用いて身体状態をアセスメントできる」,「③アセスメント結果から必要な対応を考えることができる」であった.シミュレーションの課題は,娘の介護を受けながら生活している寝たきりの高齢在宅療養者宅に訪問し,看護を行うことであった.シミュレーションセッションにおける学習者に期待する動きは,療養者に対し呼吸のフィジカルイグザミネーションなどを行い,介護者にも介護の状況について問診を行い,身体状態をアセスメントするための情報を収集することであった.学習目標の到達に向けて,2回のデブリーフィングセッションを設けた.αテストおよびβテストを実施し,シナリオを洗練化した.

編集後記
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