におい・かおり環境学会誌
Online ISSN : 1349-7847
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ISSN-L : 1348-2904
37 巻 , 1 号
JANUARY
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研究論文
  • 谷川 昇, 古市 徹, 石井 一英, 西上 耕平
    2006 年 37 巻 1 号 p. 1-8
    発行日: 2006年
    公開日: 2006/08/03
    ジャーナル フリー
    実規模の生ごみバイオガス化施設において,臭気発生源の臭気レベルと脱臭設備の効果を検討するとともに,半導体型臭気センサーによる簡便な臭気モニタリングの可能性を検討した.生ごみバイオガス化施設では,可溶化設備,前処理設備,受入ホッパー,前処理設備室内および汚泥処理設備室内からの臭気の臭気指数は,それぞれ50~60,40~50,30~40,30~35程度のレベルであった.生ごみバイオガス化施設から発生する臭気のOERは105~106であり,生ごみの受入れホッパー,前処理設備,可溶化設備のOERが占める割合は,施設全体の約60~90%の範囲であった.臭気指数と臭気センサーの測定値の対数とには相関が認められ,生ごみバイオガス化施設における簡便なモニタリングに臭気センサーが利用可能であることがわかった.
  • 坂井 信之, 小早川 達, 戸田 英樹, 山内 康司, 斉藤 幸子
    2006 年 37 巻 1 号 p. 9-14
    発行日: 2006年
    公開日: 2006/08/03
    ジャーナル フリー
    日本人になじみのないアネトールのにおいに対する順応や快不快評定は教示によって大きく左右されることを,我々はすでに報告している(坂井・小早川・斉藤,2004).今回,アネトールのにおいを提示したときの脳活動を機能的MRIにより計測し,受けた教示の内容によって,アネトールのにおいに対する嗅覚脳内情報処理に違いがみられるか否かを検討した.その結果,アネトールが体に良いという教示を受けた実験参加者では島皮質に反応が見られた.一方,アネトールが体に悪いという教示を受けた実験参加者では前部帯状回や扁桃体に反応が見られた.先行研究から,心地よいにおいを嗅いでいるときに島皮質が活動し,不快な状態におかれたときには前部帯状回や扁桃体が活動することが知られている.これらの結果は,においを嗅ぐ際に,そのにおいに対して前もって与えられた先入観が,その後のにおいの知覚に影響を与えていることを示唆している.におい知覚における個人差が悪臭公害への対策を困難にしているが,このようなヒトの認知機能がその背後にあると考えられる.
  • 上野 広行, 田中 成典, 樋口 雅人, 辰市 祐久, 岩崎 好陽
    2006 年 37 巻 1 号 p. 15-22
    発行日: 2006年
    公開日: 2006/08/03
    ジャーナル フリー
    本研究では,嗅覚閾値の測定に与える下降法と上昇法の違いの影響を検討した.まず,下降法により測定される閾値(消臭点)と上昇法により測定される閾値(着臭点)との差異を検討するため,パネル選定用基準臭(イソ吉草酸,スカトール,メチルシクロペンテノロン)を用いて検討した.5-2法により下降法と上昇法で9人の被験者について閾値を測定した結果,両者にはほとんど差がなかった.次に,三点比較式臭袋法(下降法)と動的オルファクトメーター法(上昇法)の閾値の求め方の違いの影響を検討するため,臭袋法の測定条件を変えて実験を行ない検討した.12人の被験者について,n-ブタノールとオフセット輪転印刷臭の嗅覚閾値を測定した結果,それぞれの手法の閾値の求め方の違いにより,臭気指数換算で5程度オルファクトメーター法のほうが低い値となった.
  • 村上 栄造, 河野 仁志, 堀 雅宏, 小野 大介
    2006 年 37 巻 1 号 p. 23-32
    発行日: 2006年
    公開日: 2006/08/03
    ジャーナル フリー
    室内環境中のホルムルデヒド除去に光触媒技術の適用を検討した.光触媒反応では,いかに酸化分解反応を促進させて有害な生成物の発生を極力抑えるかが大きな技術的課題となっている.そこで,TiO2/光触媒をUVランプで挟み込んだ光触媒ユニットを用いて,分解除去性能を向上させることを試みた.内容積1m3の密閉容器で発生させた約100ppmのホルムアルデヒドを循環処理し分解除去特性を把握する実験をおこなった.その結果,ホルムアルデヒドはUV照射強度2.9mW/cm2以上あればほとんど二酸化炭素に酸化された.照射強度を強める,光触媒フィルタの面風速を遅くする,または光触媒ユニットを多段設置すると分解吸着性能が向上した.また,光触媒ユニットの3段設置では,ホルムアルデヒド分解で生成したギ酸を下流側光触媒フィルタで効率よく捕集し,ギ酸の気相中への放出量を抑制する手段として光触媒ユニットを多段設置することが有効であった.
研究速報
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