におい・かおり環境学会誌
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39 巻 , 1 号
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研究論文
  • 村上 栄造, 河野 仁志, 堀 雅宏
    2008 年 39 巻 1 号 p. 1-9
    発行日: 2008/01/25
    公開日: 2008/09/19
    ジャーナル フリー
    室内環境中のトルエン除去に光触媒技術の適用を検討した.光触媒反応では,いかに酸化分解反応を促進させて有害な生成物の発生を極力抑えるかが大きな技術的課題となっている.そこで,光触媒添着活性炭繊維フィルタと光触媒担持セラミックスフィルタを組み合わせた空気清浄機を用いて,密閉チャンバー(10m3)のトルエン単体を素早く吸着除去し,トルエン濃度がVOC室内濃度指針値を下回ったときに処理風量を減少させて吸着した物質を効率よく分解するトルエン制御を行った.その結果,2種類のフィルタ使用により中間生成物の気中への放出を抑制でき,さらにトルエン制御すると制御していない連続運転より分解性能が3.3倍向上した.
  • 増田 淳二, 板野 泰之, 福山 丈二
    2008 年 39 巻 1 号 p. 10-16
    発行日: 2008/01/25
    公開日: 2008/09/19
    ジャーナル フリー
    都市大気は,はっきりとにおわないまでも汚染による何らかの臭気を持つ.低温濃縮-嗅覚測定法を用いて大阪市およびその周辺地域において臭気濃度を測定し,あわせて種々の物質濃度測定を行い,臭気濃度との関係について論じた.
    26箇所の地点で合計92件測定した臭気濃度は最小0.3から最大5.6の範囲にあり,各地点毎の幾何平均では0.6から3.6の範囲にあった.一般に沿道で臭気濃度が高く,郊外や河川敷で低い傾向にあった.測定した臭気物質の中ではアセトアルデヒドが最も一般環境の臭気濃度への寄与が大きいと考えられた.
  • 樋口 隆哉, 浮田 正夫, 関根 雅彦, 今井 剛
    2008 年 39 巻 1 号 p. 17-23
    発行日: 2008/01/25
    公開日: 2008/09/19
    ジャーナル フリー
    本研究では,バークによるアンモニアの吸着および脱臭特性を把握するために,実際に下水汚泥等堆肥化施設で稼働しているバーク脱臭槽で採取した充填バーク(製品堆肥20%混合物)を用いて実験的検討を行った.まず,アンモニアの静的飽和吸着量を測定した結果,湿潤状態で2900mg/100g-dry, 乾燥状態で420mg/100g-dryという値が得られた.また,アンモニアは充填バークとの接触直後に90~96%が吸着した.充填バーク抽出液中には,吸着したアンモニアの多くがアンモニア性窒素(NH3-N)として検出されるが,時間経過とともにやや減少する傾向にあった.この原因として,初期はバーク中の有機成分との化学的結合による形態変化,その後は硝化作用による酸化の可能性が考えられた.抽出液中の亜硝酸性・硝酸性窒素(NO2,3-N)は次第に減少する傾向にあったことから,充填バーク内に部分的に嫌気状態が形成され,脱窒作用が生じたことが考えられた.硝化作用によるNH3-N除去速度および脱窒作用によるNO2,3-N除去速度の最大値は,それぞれ0.087mg NH3-N/h・g-dryおよび0.38mg NO2,3-N/h・g-dryであった.
  • 樋口 能士, 中村 智博, 森田 康敬, 浦井 和弘
    2008 年 39 巻 1 号 p. 24-35
    発行日: 2008/01/25
    公開日: 2008/09/19
    ジャーナル フリー
    通気性と接触効率に優れた担体を充填し,充填層洗浄と栄養塩供給に関する独自の機能を有する新規生物脱臭装置を用いて,複数のVOC成分を含む汚染空気の処理実験を行った.実験では,ベンゼン,トルエン,キシレンの3種混合ガスと,酢酸エチル,イソブタノール,メチルイソブチルケトンの3種混合ガスの2種類を処理対象として,連続通気実験を行った.装置は特に酢酸エチルとイソブタノールに対して高い処理能力を示し,最大除去速度(ECmax)はそれぞれ586(gm-3h-1)および295(gm-3h-1)に達した.また,VOC態炭素のバイオマスへの変換率はいずれの処理でも概ね25%であり,VOC態炭素消費と栄養塩溶液中窒素消費の比率はいずれの処理でも概ね100 : 4であった.充填担体の空隙が菌体で閉塞するまでの所要時間である気孔閉塞時間が,充填層閉塞を予測する評価指標として有用であった.
  • 門脇 亜美, 佐藤 淳太, 坂内 祐一, 岡田 謙一
    2008 年 39 巻 1 号 p. 36-43
    発行日: 2008/01/25
    公開日: 2008/09/19
    ジャーナル フリー
    バーチャルリアリティ(VR)やマルチメディアの分野において,映像や音声情報に香りを付加する試みが多く行われている.しかし,我々は連続的に高濃度の香りを射出していたため,香りの提示において残り香や順応効果の問題が生じ,映像・音声情報と香りの同期が困難であった.そこで,我々は香りの提示を微小時間で行うパルス刺激を用いることによって香料の少量化を実現し,これらの問題の解決を図った.
    我々は,香りのパルス刺激に対して人間がどのように感じるか主観評価を行った.香りのパルス刺激に対して人間が香りを感じるまでの時間を「嗅覚の応答時間」,香りを感じている持続時間を「嗅覚の感覚持続時間」,二度の香りのパルス刺激を二度の刺激であると分離できる最小の時間間隔を「嗅覚の2点閾値」と定義し,測定した.また,測定により取得したデータをもとに,感覚強度の時間特性である「嗅覚のオフ特性モデル」の推定を行い,人が香りを感じ始めた後,香りを感じられなくなるまでの感覚量の変化を示すことができた.本モデルに基づいて香りを提示することにより,嗅覚情報の受け手に合わせて香りを提示することができ,視覚聴覚嗅覚のメディア間同期が容易になると期待される.
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