におい・かおり環境学会誌
Online ISSN : 1349-7847
Print ISSN : 1348-2904
ISSN-L : 1348-2904
46 巻, 5 号
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特集(日本酒のかおり)
  • 佐々木 静郎
    2015 年 46 巻 5 号 p. 329
    発行日: 2015/09/25
    公開日: 2019/02/20
    ジャーナル フリー
  • 小川 治雄
    2015 年 46 巻 5 号 p. 330-339
    発行日: 2015/09/25
    公開日: 2019/02/20
    ジャーナル フリー

    日本酒の香りや旨みについて概説した.多種の日本酒,すなわち精米歩合や酵母種,醸造法,醸成期間などの醸造工程の異なるタイプの日本酒が対象となった.日本酒の成分と日本酒の持つ特有の香りや旨味の特徴との関わりをまとめた.酸度やアルコール類,カルボニル類,エステル類,アミノ酸,フルフラールの定量値などにより,それぞれのタイプの香味を伴った日本酒が特徴づけられた.アルコール成分と健康についても触れた.試飲からも日本酒の成分とその特徴が確認された.

  • 磯谷 敦子
    2015 年 46 巻 5 号 p. 340-345
    発行日: 2015/09/25
    公開日: 2019/02/20
    ジャーナル フリー

    全国新酒鑑評会出品酒にみられる地域性について検討した.原料米は大部分が山田錦であることから顕著な地域性はみられなかったが,地元の品種など山田錦以外の原料米を使用した出品酒が15%程度あり,金賞を受賞したものもある.酵母はきょうかい1801が全国的に使用されているが,地域で開発された酵母の使用割合も高かった.吟醸香成分(酢酸イソアミルおよびカプロン酸エチル)の濃度は地域による違いがみられ,主に使用酵母の違いに起因すると考えられた.また,オフフレーバーについても,地域間で発生頻度に違いのみられるものがあった.

  • 堤 浩子
    2015 年 46 巻 5 号 p. 346-349
    発行日: 2015/09/25
    公開日: 2019/02/20
    ジャーナル フリー

    清酒には多くの味と香りの成分が含まれており,特に香りは清酒の第一印象を特徴づける重要な因子である.香りの中でも,フルーティーな香り“吟醸香”を代表する香りとして,リンゴ様の香りであるカプロン酸エチル,バナナ様の香りである酢酸イソアミルがある.それぞれの香りは,清酒酵母が発酵醸造中に生成し,その生成機構も近年明らかになっている.カプロン酸エチルは酵母の脂肪酸合成経路から生合成し,酢酸イソアミルはアミノ酸合成経路から生合成される.それぞれの香りを多く生成する酵母育種方法も開発され,現在清酒醸造において,実際に実用酵母として用いられている.

  • 根来 宏明
    2015 年 46 巻 5 号 p. 350-356
    発行日: 2015/09/25
    公開日: 2019/02/20
    ジャーナル フリー

    アルコール飲料の摂取により呼気が“酒臭く”なるのは,飲酒を経験した多くの人が体験することであろう.中には,清酒,焼酎,ビールなど酒類によってにおいの質が異なると感じる人もいる.我々は,飲酒後の呼気を分析することで,“酒臭さ”に寄与する成分の同定を行い,さらにアルコール飲料の種類による呼気成分の差異を明らかにすることを試みた.得られたいくつかの知見について紹介する.

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