におい・かおり環境学会誌
Online ISSN : 1349-7847
Print ISSN : 1348-2904
ISSN-L : 1348-2904
51 巻, 3 号
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特集(食品のオフフレーバー)
ノート
  • 田中 佳奈, 緑川 直弥, 長谷川 登志夫, 藏屋 英介
    2020 年 51 巻 3 号 p. 201-204
    発行日: 2020/05/25
    公開日: 2021/11/14
    ジャーナル フリー

    Khusimolはベチバーの主要成分であり,その香気はウッディやアーシーといった他に代えがたい特徴をもっている.その香気を生み出す要因についての知見を得るため,Khusimolについてその構造と香りの関係を検討した.特徴的なKhusimol骨格をもとに,香気に影響を与えると考えられる複数の構造要因を考慮して,種々の化合物を合成した.その結果,ウッディやアーシーな香気発現にとって,置換基の違いよりもKhusimol骨格を維持していることが重要であることが判明した.

  • 大須賀 祐亮, 長谷川 登志夫, 藏屋 英介
    2020 年 51 巻 3 号 p. 205-208
    発行日: 2020/05/25
    公開日: 2021/11/14
    ジャーナル フリー

    嗅覚受容体が香気分子を認識することが香気を感じる出発である.この認識において重要な要因として化合物の構造がある.桃の香気成分であるγ-ラクトンにおいてはそのラクトン環構造が重要な要因であると推定される.そこでそのラクトン環構造に着目した.比較対象として,ラクトン環を構成する結合の切断部位を変えた鎖状エステルを合成し,ラクトン環と側鎖の炭素鎖長の香気への影響について検討した.その結果,エステル結合とこれに隣接する部分構造が化合物の香気発現にとって重要な要因であることを見出した.

  • 佐藤 仁美, 長谷川 登志夫, 藏屋 英介
    2020 年 51 巻 3 号 p. 209-212
    発行日: 2020/05/25
    公開日: 2021/11/14
    ジャーナル フリー

    におい受容機構においては類似構造を有する香気分子を同じ受容体が認識する場合があり,それが複合臭の発現にとって重要である.しかし,受容体にとっての香気分子の類似構造に関する系統的な知見は得られていない.本研究では,バニリンの置換基に着目して各種誘導体を合成し,それらの分子構造と香りの関係性を検討した.その結果,ベンゼン環含有化合物であるバニリン誘導体の香りに影響を与える3つの要因(置換基の有無,位置および種類)を見出した.

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