大・小2種類の粒子の混合体である2粒度粒状体のせん断層厚についてDEMシミュレーションにより検討した.粒径比約10:1の2次元円形粒子を小粒子の重量混合割合(
WS)が0, 5, 10, 15, 20, 30, 50, 100%になるように混合した密詰め混合体を作製し,せん断により生じるせん断層厚を計測した.
WSが大きくなるに従って混合体の平均粒径は小さくなるのに対し,せん断層厚は,
WS=0~10%の区間に一旦小さくなり,
WS=10~20%の区間で大きくなって,
WSが20%より大きい区間で再度徐々に小さくなることが分かった.この傾向は,せん断層厚が平均粒径に依存するという単粒度の特徴と異なっているため,2粒度特有の現象だと考えられる.各ケースでの大・小粒子のせん断中の回転を比較することで,
WSに応じて大・小粒子の挙動が変化し,それがせん断層厚にも影響していることを示した.
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