近年, FRP, 繊維強化金属(MMC), セラミックス, 傾斜機能材料などの新材料が開発されてきた. 本研究は, 厚板内に偏平回転楕円体状介在物が存在し, 無限遠方において, 軸対称曲げ荷重を受ける問題を三次元弾性論に基づいて厳密に解析したものである. 解析においては, Papcovich-Neuberの変位関数を用い, 回転楕円体調和関数および円柱調和関数を与え, 異なる座標系で表された解を互いに座標変換することによって, 介在物境界面の境界条件と厚板上下面の境界条件を同時に満足させた. さらに, 理論解に基づいて数値計算を行い, 介在物近傍の応力分布ならびに最大応力に及ぼす介在物の大きさ, 形状比及び剛性率比による影響を明らかにした.
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