本研究は, 小学校の表現運動領域における「表現」の学習内容について, 「児童と題材との関係」から検討することを目的に, 児童約1, 300名を対象に題材調査を実施し, 17年前の調査結果と比較分析した。
その結果, 設定した30の題材への関心度は時代の変化を反映していくつか変動しているのに対して, 題材の魅力から抽出された3つのキーワード群「戦い・非現実・躍動的」(全学年), 「具象的・特徴的な動き」(低学年), 「動き・感情の起伏」(高学年) は, 前回とほぼ一致しており, これらが児童と題材をつなぐ普遍的な魅力であり, 題材選定のめやすになることが示唆された。この結果を基に, 「9つの題材群」を選定・配列して題材選定の試案を作成した結果, 児童と題材との関係の発展の様相が明らかになった。
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